# 米フィジカル売上が増加、再発レコードと店頭のCDが支える

- 媒体: Andown（行灯）— そこにある光
- URL: https://andown.space/alice-in-chains-mtv-unplugged-reissue-tops-physical-retail-as-kenny-ches/
- 公開日: 2026.10.19 / 更新 2026.10.19
- 著者: Andown
- 時間軸: 兆しの初動（数ヶ月〜1年）
- テーマ: フィジカル回帰（https://andown.space/topics/physical-comeback/）
- フック: 同じ一枚でも、買う場所は違う

> 米国のフィジカル販売は、レコードの再発だけでなく、店頭で買われるCDにも支えられている。Luminateが示した2026年の販売集計では、独立系レコード店と量販店が伸長した。ただし、作品ごとに購入経路は大きく異なる。「モノとして買う音楽」の広がりは、形式と売り場の組み合わせから見えてくる。

## 再発盤の首位、その隣にあるCD

過去の演奏を収めたレコードが売れる。同じ週に、別の作品のCDが実店舗で動く。Luminateが公表した2026年10月1日までの米国販売集計には、フィジカルの伸びを一つの形式や購入経路では説明できない状況が表れている。

第39週のフィジカル総合首位は、アリス・イン・チェインズの『MTV UNPLUGGED』。販売数28,892枚のうち、レコードが28,516枚を占めた。独立系レコード店でも首位となり、記事によれば、2026年のロック再発盤として最大の週間レコード販売を記録した。既存作品をあらためて発売するリイシューが、週の売り場を動かした形だ。

一方、CDの首位は&TEAMの『Mark on Me』で、25,836枚。その72.0%に当たる18,602枚が実店舗で売れた。見えてくるのは、レコードへの回帰だけではない。作品によっては、CDを店頭で買う行動も販売の中心になっている。

## 四半期の伸びを支えた二つの売り場

週間のヒットを離れても、増加は確認できる。第39週の米国フィジカル販売は135万枚で、前年同週比2.3%増。独立系レコード店は43万2,000枚で、同5.4%増だった。市場全体よりも独立系店の伸びが大きい。ただし、一週間の数字だけで継続的な変化と判断することはできない。

より長い区切りとなる2026年第3四半期では、フィジカル販売は1,903万枚。前年同期の1,839万枚から3.5%増えた。独立系レコード店は620万枚で6.5%増、量販店は540万枚で15.0%増。記事は、この二つの経路が四半期の成長を強く支えたと説明している。専門店だけの現象ではない。

とりわけ目を引くのがCDだ。同四半期のCD販売は、独立系レコード店で前年同期比17.2%増、量販店で15.6%増となった。記事は、収集性を備えたポップ、ロック、K-pop作品の店頭販売と結びつけている。ただし、購入者の動機を調査した結果は示されていない。装丁や収集性がどれほど購入を促したかは、この販売数だけでは切り分けられない。

10月1日までの年初来では、全形式を合わせて5,730万枚、前年同期比6.3%増。独立系レコード店が1,850万枚、全体の32.3%を占め、最大の販売経路となった。量販店は28.6%、電子商取引は25.5%。フィジカルの増加は、複数の売り場にまたがっている。

## 同じフィジカルでも、届く経路は違う

店頭の伸びは、すべての作品が店頭中心に売れることを意味しない。ケニー・チェズニーの『SILVER SANDS MARINA』は、発売週に23,951枚を販売。そのうち22,500枚がオンライン/D2C経由の予約だった。D2Cは、アーティスト側などが消費者に直接販売する経路を指す。記事はオンラインとD2Cを合算しており、直接販売だけの実績とは読めない。

市場全体でも差がある。年初来の量販店販売は前年同期比26.0%増なのに対し、電子商取引は1.0%増、D2Cは1.0%減だった。特定作品の予約販売の強さと、販売経路全体の成長は別の話である。今回の集計が示すのは、一つの売り方への集中よりも、作品ごとに異なる経路が機能している姿だ。

今後数年を考える際の焦点は、この組み合わせが続くかどうかにある。再発レコード、店頭のCD、オンライン予約がそれぞれ販売を支えるなら、フィジカルの広がりは形式をまたぐ可能性がある。一方、今回の数字は売上金額や利益、購入者数を示していない。枚数の増加が、そのまま買い手の裾野や事業の持続性を意味するわけではない。

## 日本からは「回帰」の内訳を見る

日本から読む際、まず留意したいのは比較の範囲だ。この資料には日本の販売構成や前年実績がなく、米国と同じ変化が起きているとは言えない。米国でCD販売が伸びたという事実と、日本でCDが持つ位置づけは、分けて考える必要がある。

そのうえで読み取れるのは、フィジカル回帰という言葉を、レコード人気だけに重ねない視点である。何が、どこで買われたのか。なお、独立系店の販売総数には推計値と主要報告パネルのデータが使われている。集計の範囲を確かめながら形式と売り場を分けて見ると、再発作品と新作CDが並んで需要を支える兆しが見える。

## 要するに

- 米国のフィジカル販売は、年初来で前年同期比6.3%増となった。
- 再発レコードだけでなく、独立系店と量販店のCD販売も伸びている。
- 作品ごとに購入経路は異なり、店頭販売とオンライン予約の双方に需要が見える。

## 出典（エビデンス）

1. [一次] Luminate「Alice in Chains’ ‘MTV UNPLUGGED’ Reissue Tops Physical Retail, as Kenny Chesney Rules Country」 (Wed, 14 Oc) https://luminatedata.com/blog/alice-in-chains-mtv-unplugged-reissue-tops-physical-retail-as-kenny-chesney-rules-country/
   > "Independent record stores generated 432,000 physical album sales (up +5.4% YoY from 410,000 in 2025)."
   > 訳: 独立系レコード店のフィジカル・アルバム販売は43万2,000枚となった(2025年の41万枚から前年同期比5.4%増)。
   確認日: 2026-10-19

## 用語

- **D2C** / Direct-to-Consumer: アーティストやレーベルがファンへ直接、作品や商品、会員サービスなどを届ける仕組み。販売だけでなく、購入後も連絡できる関係づくりを含む。 https://andown.space/glossary/direct-to-consumer/
- **フィジカル** / Physical release: レコードやCDなど、物理的な媒体で発売される音楽商品を指す言葉。音源に加えて装丁や手に取る体験を持ち、店頭販売や収集とも関わる。 https://andown.space/glossary/physical-release/
- **リイシュー** / Reissue: 過去に発表された録音作品を再び発売すること。入手しにくい音源への入口をつくり、編集や解説を通して別の時代や地域の聴き手につなぐ役割も持つ。 https://andown.space/glossary/reissue/

---
この記事の写真は出典記事の空気感をもとに AI で生成したイメージです。引用の際は上記の出典を一次資料として参照してください。
