# BelieveとTuneCore、AI学習に二段階の選択

- 媒体: Andown（行灯）— そこにある光
- URL: https://andown.space/believe-and-tunecore-won-t-feed-music-to-suno-without-giving-artists-cho/
- 公開日: 2026.09.16 / 更新 2026.10.18
- 著者: Andown
- 時間軸: シーンと言説の潮流（1〜3年）
- テーマ: AI生成音楽（https://andown.space/topics/generative-music/）
- フック: 許諾の先に残る、参加しない権利

> BelieveとTuneCoreは、Sunoとの提携に際し、音楽をAI学習へ提供する前に二段階の選択機会を設けると説明した。AI関連の利用への事前同意と、個別案件からの不参加。その仕組みから見えるのは、企業間の許諾だけでは完結しない生成音楽の契約設計だ。収益分配の詳細は、なお明らかではない。

## 会社が契約しても、全員の参加ではない

音楽を扱う企業が生成AIと契約する。その契約に、所属・取引アーティストの音楽が一括して組み込まれるとは限らない。9月8日に発表されたBelieveとSunoの提携で見えてきたのは、企業間の合意と、音楽を提供する本人の意思を分ける設計である。

Believe創業者兼CEOのDenis Ladegaillerieは、傘下のTuneCoreを含め、AIモデルの学習データへ音楽を渡す前に二層の同意手続きを置くと説明した。まず、AI関連プログラムで音楽の利用を検討してよいか、本人が参加を選ぶ。その同意をした人に個別案件を提示し、参加を望まなければオプトアウトできる仕組みだ。

Suno案件への不参加を選んだアーティストの音楽は、そのモデルの学習対象から明示的に除外されるという。入口での包括的な同意だけで終わらず、相手や案件を見て断る機会が残る。ただし、個別案件ごとに改めて明示的な参加同意を取る方式だとまでは、記事から読み取れない。二段階の選択と、二度の参加表明は同じではない。

## 許諾の有無で、同じSunoを分ける

この提携は、Believeが4月に示した方針の撤回ではない。同社は、無許諾の音楽で学習したSunoモデルによる楽曲の配信を認めないとしていた。今回も旧モデルの生成曲は配信対象外のまま。一方、新しいV6と今後の業界提携モデルによる楽曲は、BelieveとTuneCoreで配信可能になる。

Sunoは9月9日に発表したV6について、ライセンスを受けた提携先の音楽を使い、従来とは異なるデータで最初から学習したと説明している。これは同社の説明であり、記事が学習内容を独立に検証したという意味ではない。Believeが示す基準は、保護された素材の利用に許諾または明示的な承認があることだ。判断の単位が、サービス名からモデルと学習条件へ細かくなっている。

背景には、すでに有料利用が成立している市場がある。Sunoは2月、年間経常収益が3億ドル、有料会員が200万人に達したと公表した。Believeは会員収入の一定部分を受け取る機会を見込む一方、Ladegaillerieは翌年のAI関連収入も同社売上の小さな割合にとどまるとみる。大きな収益転換を前提にせず、同意、管理、報酬、透明性を取引の条件に据えている。

## 選べる入口と、まだ見えない分配

この時点から先の1〜3年を考えるうえで、広がり得るのは特定の提携先だけではなく、参加の可否を案件単位で管理する仕組みである。Believeの説明では、最初の同意後に提示する相手としてSuno以外のサービスも想定されている。ただし、各社との具体的なAI案件がすべて成立していることを示すものではない。

一方、参加を選べることと、対価を確かめられることの間には距離がある。Sunoが音楽業界への支払いをどう計算するかは、記事の時点で不明だ。提携先との収益分配方式は示唆されているものの、学習への提供と生成された楽曲の双方にどう報いるかは確定していない。生成曲を分析して権利者ごとの寄与を測る方法も、記事が挙げた可能性であって、導入済みの制度ではない。

また、V6に関する提携で、過去の争点まで解消したわけではない。Universal Music GroupとSony Music GroupはSunoに許諾しておらず、V6以前のモデルの学習をめぐる訴訟も継続している。新しい契約と過去の責任が併存する局面だ。選択の仕組みが広がるかどうかは、支払いの算定や学習対象の確認をどこまで具体化できるかにも左右されると見られる。

## 日本から見る、配信と学習の境界

日本からこの動きを読む際、海外企業の方針を、そのまま国内の契約実務と同一視することはできない。出典は日本のアーティストへの適用範囲や、国内サービスとの条件の違いを示していない。比較できるのは、音楽を流通させることへの合意と、AIの学習に使わせることへの合意を分けている点である。

さらに、その先には相手ごとの選択がある。配信を委ねた音楽が、どのモデルに、どんな条件で渡るのか。今回示されたのは、生成AIへの賛否を一度決めるだけではなく、個別の利用を見て参加を判断する余地だ。まだ見えない報酬の計算と並んで、その余地を契約の中に残す動きが現れている。

## 要するに

- BelieveとTuneCoreは、AI関連利用への事前同意と個別案件の不参加選択を組み合わせると説明した。
- Sunoの旧モデルとV6では、学習素材の許諾を基準に配信上の扱いが分かれた。
- 参加の選択肢が示される一方、権利者への支払いの算定方法は未確定である。

## 出典（エビデンス）

1. [二次] Music Business Worldwide「Believe and TuneCore won’t feed music to Suno without giving artists choice to opt in: ‘The artist must consent first, period.’」 (2026-09-17) https://www.musicbusinessworldwide.com/believe-and-tunecore-suno-consent/
   > "Artist sensitivity is rightly very high over AI, and our view is there’s no compromise. The artist must consent first, period."
   > 訳: アーティストがAIに強い警戒感を抱くのは当然であり、私たちは妥協の余地はないと考えている。まずアーティストの同意が必要だ。それに尽きる。
   確認日: 2026-10-18

## 用語

- **オプトアウト** / Opt-out: 利用や参加の対象から外れる意思を示すこと。AI学習では、作品を学習対象に含めないよう求める場面などで使われるが、除外の範囲や手続きは制度・契約によって異なる。 https://andown.space/glossary/opt-out/
- **ライセンス** / Licensing: 一定の条件のもとで利用を認めること。声や姿の複製では、誰が何に同意したのかが重要で、楽曲や録音を使う許可とは区別して考えられる。 https://andown.space/glossary/licensing/
- **学習データ**（がくしゅうデータ） / Training Data: AIがパターンや特徴を学ぶために使うデータ。音楽では楽曲や音声などが対象になり得るが、個別サービスの収集内容や利用条件は、開示資料などによる確認が必要となる。 https://andown.space/glossary/training-data/
- **収益分配**（しゅうえきぶんぱい） / Revenue sharing: サービスなどで発生した収益の一部を、参加する制作者や権利者へ配分する仕組み。参加条件や対象となる収益によって、受け取れる範囲が異なる。 https://andown.space/glossary/revenue-sharing/
- **生成AI**（せいせいエーアイ） / Generative AI: 学習したデータのパターンをもとに、音声や画像、文章などを生成する技術の総称。音楽では作曲、歌声、演奏など、使われる工程によって役割が異なる。 https://andown.space/glossary/generative-ai/

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