# チャーリー・プースが音楽責任者に、Moisesの制作支援

- 媒体: Andown（行灯）— そこにある光
- URL: https://andown.space/charlie-puth-becomes-chief-music-officer-at-moises-ai/
- 公開日: 2026.03.04 / 更新 2026.10.18
- 著者: Andown
- 時間軸: シーンと言説の潮流（1〜3年）
- テーマ: AIと作家性（https://andown.space/topics/ai-and-authorship/）
- フック: 完成曲より、つくる過程に光を

> 音楽制作プラットフォームのMoisesが、チャーリー・プースを新設の最高音楽責任者に迎えた。注目点は著名人の起用だけではない。録音から声や楽器を取り出す道具の開発に、現役の音楽家が関わることだ。2026年3月上旬、AIを完成曲の自動生成ではなく、学びと試行の過程に置く動きが見えていた。

## 音楽家が、道具をつくる側へ

2026年3月上旬、Moisesがチャーリー・プースを最高音楽責任者に迎えた。Hypebotの報道によれば、新設された役職で、同社の創造面の方向性や製品ツールの進化に関わる。録音制作とツアーを続ける音楽家の視点を、開発に持ち込む人事である。

ここで見えるのは、AIが音楽家に代わって何を完成させるか、とは別の問いだ。音楽家が練習し、構成を考え、録音を仕上げる途中で、どのような助けが要るのか。プースは単に製品を紹介するのではなく、音楽家の実作業に沿った機能づくりでチームと協働するとされる。ただし、具体的な決定権や開発日程は記事に示されていない。

プース自身は、以前から友人たちとともにMoisesを制作に使ってきたと説明する。声だけを取り出して技法を学ぶことや、その場で編曲を試すこと。就任の説明で挙がるのは、完成品の量産ではなく、耳を使い、選び直すための作業だ。

## 7000万人超の基盤と、試行を支えるAI

Moisesの機能には、録音から歌声や楽器を分けるステム分離、コードや曲の構成の検出、別の編曲を試すための支援がある。自宅での練習、リハーサルの準備、発表する作品のアイデアづくりを、一つの制作環境で扱おうとしている。

記事が伝える利用者コミュニティは7000万人超。ただし、月間の利用人数や有料会員数、そのうち制作を仕事にする人の割合は記されていない。この数字は接点の大きさを示すが、利用の深さや事業規模まで説明するものではない。

プースは、かつて時間や高価なスタジオ設備を要した試行が可能になると述べる。ここには、AI-Assisted、つまり人が判断しながらAIの補助を使う制作の考え方が見える。重要なのは出力だけではない。何を聴き取り、どの案を残すかという、人の判断が置かれる場所である。

> 「AIは、正しく使われるなら、音楽家に取って代わるためにあるのではない。アーティストが学び、探求し、自分のアイデアを形にするのを助けるためにある」

これはプースの立場を示す言葉であり、技術の効果を独立に検証した結果ではない。それでも、製品開発に関わる音楽家が、置き換えではなく学習と探索を役割として挙げた点は、この人事の方向を具体的にしている。

## 聴く人が、音を組み替える入り口

就任に合わせ、両者は世界向けの企画「Moises Jam Session」も開始する。参加者はプースのシングル「Beat Yourself Up」のリミックスやカバーを制作する。アプリ内で歌声や楽器の個別トラックにアクセスでき、プース本人が受賞作品を選ぶ仕組みだ。

最終候補者と受賞者に用意される現金・賞品は合計10万ドル。サイン入りグッズや、5月29日に予定されるマディソン・スクエア・ガーデン公演での舞台裏交流の機会も含まれる。曲を聴くこと、素材に触れること、本人に届くことをつなぐ設計である。

この時点から先の1〜3年で広がり得るのは、制作支援ツールが作品への参加窓口にもなる使い方だ。公式に提供された素材を組み替え、その過程で道具を覚える。そうした接点が継続すれば、鑑賞と制作の間にある活動が育つ可能性がある。ただし、今回の企画が恒常化するか、他の音楽家へ展開するかは示されていない。

また、素材を使えることと、その成果を自由に公開・収益化できることは同じではない。記事は応募作品の権利条件を詳述していない。作家性を支える道具という説明と、参加者の創作がどう扱われるかという問題は、分けて読む必要がある。

## 日本から見る、完成曲の手前

日本からこの事例を見るときも、海外で利用者が多いという数字を、そのまま国内での普及に置き換えることはできない。出典には日本の利用人数や利用環境との比較がない。一方、今回確認できるのは、録音やツアーを行う当事者の経験を、制作ツールの開発へ戻す動きである。

AIと作家性の関係は、完成した曲を誰がつくったかだけでは捉えきれない。声を聴き分ける、編曲を試す、判断を重ねる。その手前の時間をどう支えるかにも、技術と人の関係は表れる。Moisesの人事と参加企画は、その関係を製品と体験の両方で形にしようとする試みだった。

## 要するに

- Moisesは現役の音楽家を、制作支援ツールの方向づけに迎えた。
- 公式の楽曲素材を使う参加企画が、鑑賞と制作をつなぐ入り口になっている。
- AIと作家性の接点は、完成曲だけでなく、学びと試行の過程にも見えている。

## 出典（エビデンス）

1. [二次] Hypebot「Charlie Puth Becomes Chief Music Officer at Moises AI」 (2026-03-05) https://www.hypebot.com/charlie-puth-becomes-chief-music-officer-at-moises-ai/
   > "AI, when done right, isn’t here to replace musicians. It’s here to help artists learn, explore, and bring their ideas to life."
   > 訳: AIは、正しく使われるなら、音楽家に取って代わるためにあるのではない。アーティストが学び、探求し、自分のアイデアを形にするのを助けるためにある。
   確認日: 2026-10-18

## 用語

- **AI-Assisted** / AI-Assisted: 人間が実質的に制作し、一部の表現要素に生成AIを使った録音に付けるラベル。今回の定義では、主たる歌唱と主要な楽器演奏は人間が担うことが条件となる。 https://andown.space/glossary/ai-assisted/
- **ステム分離** / Stem separation: 複数の音が混ざった録音から、歌声やドラムなどの要素を推定して分ける技術。制作補助に使われ、楽曲全体を新たに生成するAIとは目的や必要な学習データが異なる。 https://andown.space/glossary/stem-separation/
- **リミックス** / Remix: 既存の録音をもとに、音の構成や響きなどを変えて別の版を作ること。本記事では速度や音程の変更を含む広い意味で使われ、制作や公開に必要な許諾は利用条件によって異なる。 https://andown.space/glossary/remix/
- **音楽制作**（おんがくせいさく） / Music production: 曲の発想を、演奏、録音、編集などを通して聴ける形にまとめる活動。教育では、演奏技能に限らず、音を選び組み立てて表現する学びも含み得る。 https://andown.space/glossary/music-production/
- **作家性**（さっかせい） / Authorship: 作品を誰の表現として捉えるか、作者の意図や選択がどこに現れるかを考える概念。個性的な画風だけでなく、制作の方法や主体の位置にも関わる。 https://andown.space/glossary/authorship/

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この記事の写真は出典記事の空気感をもとに AI で生成したイメージです。引用の際は上記の出典を一次資料として参照してください。
