# EMPIRE創業者の新会社、独立系に配信基盤を世界展開

- 媒体: Andown（行灯）— そこにある光
- URL: https://andown.space/empire-founder-ghazi-launches-b2b-music-infrastructure-company-supply-ch/
- 公開日: 2026.10.24 / 更新 2026.10.24
- 著者: Andown
- 時間軸: 業界の構造変化（3〜5年）
- テーマ: インディー・ルネサンス（https://andown.space/topics/indie-renaissance/）、レーベル2.0（https://andown.space/topics/label-2/）
- フック: 配信の裏側にある選択の余地

> EMPIRE創業者のGhaziが、独立系音楽事業者向けの基盤会社Supply Chainを世界展開した。最初の提携先はBeatport傘下のAmpsuite。カタログやデータの管理権を手放さず、配信や運営の仕組みを利用できるという。作品を届ける機能と、事業の主導権を分けて考える動きが見える。

## 配信を担い、主導権は預からない

EMPIREの創業者兼CEOであるGhaziが、音楽事業者向けの基盤会社Supply Chainを世界展開した。同社は国際本部をアムステルダムに置き、10月21日、Beatport傘下の音楽技術企業Ampsuiteとの提携を発表した。アーティストを直接集めるだけでなく、独立系企業の事業を裏側から支える構えである。

提供するのは、技術、ディストリビューション、運営業務、取引先との接続だ。同社は、顧客がカタログやデータ、取引先との関係、商業上の選択を自ら管理したまま使える「中立的」な基盤を掲げる。ただし、これは現時点では企業側の説明であり、契約条件や実際の運用まで記事で検証されているわけではない。

兆しは、独立系の支援が作品単位の契約だけでなく、企業単位の仕組みの提供へ広がっていることだ。誰に作品を預けるかに加え、どの機能を外部から借り、何を自社に残すか。その組み合わせが、サービスの価値として前面に出ている。

## 既存の道具を置き換えず、つなぐ

Supply Chainは、ソフトウェアをサービスとして提供するSaaS企業である。同社サイトの説明では、150を超えるストアや音楽配信サービスに、200を超える国で楽曲を届けられるという。この数字が示すのは接続先の広さであり、利用企業の売上や聴取者数の増加を示すものではない。

提携先のAmpsuiteは、電子音楽を中心とする独立系レーベルに、音源などの素材管理、会計、宣伝の道具を提供してきた。Beatportが同社を買収したのは2022年2月。当時、既存の経営陣は、ほかのデジタル販売先への配信サービスも続けるとされていた。今回の提携は、すでに顧客と業務の流れを持つ企業が、外部の基盤を組み合わせる事例である。

Supply Chainのマーケティング責任者Craig Mayも、顧客の既存の運営方法に適合する柔軟性を強調する。独立系が共通のシステムに全面移行するのではなく、それぞれの仕事の進め方を保ちながら規模を広げる。少なくとも同社の説明では、その自由度が、配信先の数と並ぶ競争軸になっている。

## 別のサービスの内側へ入る配信機能

構想自体は今回が初めてではない。Ghaziは2023年3月、EMPIREとは別のホワイトラベル基盤としてSupply Chainを披露していた。他社が自社製品の中に配信機能を組み込める仕組みだ。利用者に見えるサービスの名前と、その裏側で配信を動かす会社が一致するとは限らない。

2025年11月には、音楽制作のプラットフォームEngineEarsに組み込まれた配信サービスEngineEars Directの立ち上げを支えた。また、記事はNebulaとの提携も伝える。Nebulaではファンが発売前の楽曲の持ち分を購入し、配信開始後に音楽使用料の分配を受ける。Supply Chainの基盤は、通常のリリース支援だけでなく、異なる収益設計を持つサービスにも使われている。

今後の数年で広がり得るのは、独立系企業がすべての機能を自前で持つのではなく、顧客との接点を保ったまま共通基盤を使う形だ。一方、アムステルダムには同じく企業向け配信を担うFUGAもある。その親会社Downtown Music Holdingsは、記事によれば7億7500万ドルでVirgin Music Groupに買収された。基盤の外部利用が広がることと、供給側の所有が集約されることは、同時に起こり得る。

## 日本から見る、独立の置き場所

日本から読む際にも、海外へ配信できることと、海外で事業の主導権を保てることは分けて考えられる。今回の記事が示すのは、配信先への接続だけでなく、データや取引関係を誰が管理するかまでをサービスの特徴として打ち出す動きだ。ただし、日本の事業者の利用状況や国内サービスとの条件差は、出典からは分からない。

独立性は、外部企業を使わないことだけでは測れない。外部の仕組みを使っても、自社の判断や関係をどこまで維持できるのか。Supply Chainの展開は、その問いを事業基盤の設計に持ち込んでいる。掲げる中立性が、契約やデータの扱いにどう表れるかが、今後の実態を見る手がかりとなる。

## 要するに

- Supply Chainは、独立系企業の配信と運営を支える基盤の世界展開を発表した。
- Ampsuiteとの提携や既存の導入例は、他社サービスの内側に配信機能を組み込む形を示す。
- カタログやデータの管理権を残せるという説明が、基盤選びの新たな比較軸として提示されている。

## 出典（エビデンス）

1. [二次] Music Business Worldwide「EMPIRE founder Ghazi launches B2B music infrastructure company Supply Chain globally, with Beatport-owned Ampsuite as launch partner」 (Thu, 22 Oc) https://www.musicbusinessworldwide.com/empire-founder-ghazi-launches-b2b-music-infrastructure-company-supply-chain-globally-with-beatport-owned-ampsuite-as-launch-partner/
   > "Independent music businesses need infrastructure they can trust, but they also need the freedom to use it on their own terms."
   > 訳: 独立系の音楽事業者には信頼できる基盤が必要だが、それを自分たちの条件で使う自由も必要だ。
   確認日: 2026-10-24

## 用語

- **SaaS**（サース） / Software as a Service: ソフトウェアをネット経由のサービスとして利用する提供形態。販売や顧客管理などの業務に使われ、利用料金、保存データの扱い、解約時の移行条件はサービスごとに異なる。 https://andown.space/glossary/software-as-a-service/
- **カタログ** / Music catalog: アーティストなどが持つ楽曲群や、それに関わる権利のまとまり。投資の文脈では、作品の知名度だけでなく、将来どれだけ収入を生むかという観点から取引される。 https://andown.space/glossary/music-catalog/
- **ディストリビューション** / Distribution: レーベルなどの音源や商品を、配信サービスや販売店へ届ける流通業務。契約によっては、宣伝や販売促進、技術面の支援まで含むことがある。 https://andown.space/glossary/distribution/
- **ホワイトラベル** / White Label: 他社が提供する仕組みを、利用企業などのブランドで展開できる方式。チケット販売では主催者名義の売り場をつくれるが、顧客情報の権利まで自動的に主催者へ移るわけではない。 https://andown.space/glossary/white-label/
- **音楽使用料**（おんがくしようりょう） / Music royalties: 音楽の利用に伴い、権利を持つ側へ支払われる対価。会場が利用許諾のために払うお金と、個々の作り手に分配される金額は、分けて捉える必要がある。 https://andown.space/glossary/music-royalties/
- **音楽制作**（おんがくせいさく） / Music production: 曲の発想を、演奏、録音、編集などを通して聴ける形にまとめる活動。教育では、演奏技能に限らず、音を選び組み立てて表現する学びも含み得る。 https://andown.space/glossary/music-production/

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