# ミラノのランウェイで鳴ったカーリー・サイモンのAI再解釈

- 媒体: Andown（行灯）— そこにある光
- URL: https://andown.space/hudson-williams-walks-dsquared2-runway-to-ai-carly-simon-remake/
- 公開日: 2026.01.17 / 更新 2026.10.18
- 著者: Andown
- 時間軸: 兆しの初動（数ヶ月〜1年）
- テーマ: AI生成音楽（https://andown.space/topics/generative-music/）、ブランド×音楽（https://andown.space/topics/brand-x-music/）
- フック: 既存曲の記憶を、別の音でまとう

> 2026年1月、ミラノのDsquared2のショーで、カーリー・サイモンの楽曲をAIで再解釈した音源が使われた。配信先では曲名や名義が原曲と異なり、AI生成の表示も付く。ブランドの演出に入り込む生成音源と、その来歴の見え方を、当時の報道から読み解く。

## 既存曲の記憶が、別の音で歩き出す

2026年1月16日、ミラノで開かれたDsquared2の2026年秋コレクション。俳優ハドソン・ウィリアムズが先頭で歩いたランウェイに、カーリー・サイモンの「Let the River Run」をAIで再解釈した音源が流れた。翌17日付のBillboardが伝えたのは、生成音源がブランドの演出を支える場に入った一例である。

約15分のショーのサウンドトラックは、大部分が同曲の再解釈を組み合わせた構成だった。冒頭の2分間は、オーケストラとロックを合わせた解釈。原曲の録音をそのまま使うのではなく、知られた楽曲を別の音の姿にして、服と身体の動きに重ねている。

兆しは、AIの存在を見せるための実演ではなく、ファッションの発表に使う音として採用された点にある。ただし、記事が伝えるのは今回の使用例だ。ブランドがAI音源を選んだ理由や制作への関与、費用は示されていない。採用の事実と、その動機は分けて読む必要がある。

## 15分の演出と、配信先に残る手がかり

ショーの主題はウィンタースポーツだった。翌月にミラノとコルティナで始まる冬季五輪を控え、ミラノ・メンズ・ファッションウィーク初日の締めくくりとして行われた。スポーツという時節と、映画を通じて知られる楽曲。その組み合わせの中で、AIによる再解釈が使われたのである。

原曲は1988年の映画『Working Girl』のために書かれ、冒頭とエンドクレジットを彩った。アカデミー賞とグラミー賞を受賞し、Billboard Hot 100では49位を記録している。今回の演出が借りたのは旋律だけではない。映画や過去の聴取と結び付いた曲の記憶も、受け手によっては重なる可能性がある。

一方、配信上の曲名は「Running on the Water」だ。Apple MusicではKradex、YouTubeとDeezerではDa Soul Orchestraという名義で掲載されていると記事は記す。同じ曲名でも、どこで聴くかによってアーティスト欄が異なる。ここではメタデータ自体が、音源の来歴をたどる際の手がかりとなる。

Deezerには「AI-generated content」の表示があり、同サービスがAI生成と検出したことを示す。Da Soul OrchestraのYouTubeの紹介文も、既存の著名曲を新しい様式に作り替えるためAI技術を使うと説明している。AI-Generatedという検出結果と、発信者自身の説明。出典が提示する根拠は、この二つである。

## 広がりを測るのは、用途と来歴

この一件から見えるのは、既存曲を別の様式に作り替えた音源が、配信サービスに置かれるだけでなく、ブランドの現場でも使われたことだ。配信とランウェイは、聴かれる目的も時間も異なる。生成音源の用途が、楽曲単体の鑑賞を越えていることがわかる。

今後数年の広がりを見るなら、同様の音源が演出の選択肢として継続的に使われるかが、一つの観察点になる。ただし、今回の報道には他ブランドの採用件数も、市場規模もない。制作費の削減や作業の高速化が採用を促したとまでは言えず、この事例だけで業界全体の方向を決めることもできない。

もう一つは、音の変化に来歴の表示がどこまで伴うかだ。曲名、名義、AI生成の検出表示、発信者の説明は、それぞれ別の情報である。これらが並んでも、制作工程の全体や原曲に関する許諾条件はわからない。AI表示があることと、権利関係が確認できることは同じではない。記事にも許諾や対価の説明はなく、その空白は残る。

## 日本から見ると、音だけでは見えない

日本からこのショーを見る際にも、映像に流れる音と、配信先に記載された情報は別々に確かめる対象となる。耳で原曲を思い出せても、検索で出会う曲名や名義は異なるからだ。今回、AI利用の手がかりが示されたのも、Deezerの表示とYouTubeの紹介文だった。

出典は日本のブランドによる採用状況を扱っておらず、国内との普及の差は比較できない。それでも、ミラノの事例から読み取れる変化は具体的だ。既存曲の文化的な記憶を、AIによる別の音で演出に持ち込める。その音がどこから来たのかを示す情報は、聴こえる場所とは別の場所に散らばっている。

## 要するに

- ミラノのDsquared2のショーで、既存曲をAIで再解釈した音源が使われた。
- 配信先では曲名や名義が異なり、AI利用の手がかりは表示と紹介文に残されていた。
- 演出への採用は確認できる一方、制作工程や許諾、対価は出典からはわからない。

## 出典（エビデンス）

1. [二次] Billboard（Business）「Hudson Williams Walks Dsquared2 Runway to AI Carly Simon Remake」 (2026-01-17) https://www.billboard.com/music/music-news/heated-rivalry-hudson-williams-dsquared2-model-ai-carly-simon-1236157242/
   > "The soundtrack of the 15-minute runway show largely consisted of a mash-up of reworkings of “Let the River Run,” with the opening two minutes scored by an orchestral-rock interpretation of the Academy Award-winning song."
   > 訳: 15分間のランウェイショーのサウンドトラックは、大部分が「Let the River Run」の再解釈を組み合わせたもので、冒頭の2分間には、このアカデミー賞受賞曲をオーケストラとロックで解釈した音源が使われた。
   確認日: 2026-10-18

## 用語

- **AI-Generated** / AI-Generated: 今回の共通方針で、録音の創作的要素の全体または主要部分を生成AIが作った場合に使うラベル。主たる歌唱や主要な楽器演奏だけを生成した場合も例に含まれる。 https://andown.space/glossary/ai-generated/
- **サウンドトラック** / Soundtrack: 映画やゲームに結びついた音楽や、その収録作品を指す言葉。劇伴だけを収める場合も、歌ものや既存曲を含む場合もあり、具体的な収録範囲は作品ごとに確かめる必要がある。 https://andown.space/glossary/soundtrack/
- **メタデータ** / Metadata: 音源そのものとは別に、その内容や属性を説明する情報。今回の構想では、生成AIの関与を示すアイコンの背後で、表示に必要な情報を納品システムとともに支える。 https://andown.space/glossary/metadata/
- **制作クレジット**（せいさくくれじっと） / Recording credits: 楽曲や録音の制作に関わった人と、その役割を示す情報。歌い手だけでなく、演奏や録音などの担い手を知り、別の作品へ進む手がかりにもなる。 https://andown.space/glossary/recording-credits/

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この記事の写真は出典記事の空気感をもとに AI で生成したイメージです。引用の際は上記の出典を一次資料として参照してください。
