# Kポップ育成の海外展開、グローバル組が映す運営の課題

- 媒体: Andown（行灯）— そこにある光
- URL: https://andown.space/katseye-vcha-amp-saint-satine-can-the-k-pop-system-work-internationally/
- 公開日: 2026.10.22 / 更新 2026.10.22
- 著者: Andown
- 時間軸: シーンと言説の潮流（1〜3年）
- テーマ: K-POP以後（https://andown.space/topics/after-kpop/）
- フック: 歌う言語の先にある運営の翻訳

> 英語で歌い、多様な背景のメンバーが集まる「グローバルグループ」。Kポップの育成方式を海外へ移す試みは、人気を生む一方で、休養や脱退、契約をめぐる摩擦も表面化させている。The FADERが並べた事例から見えるのは、楽曲や振り付けだけでなく、本人の意思と健康を支える運営まで現地に合わせられるかという課題だ。

## 輸出されているのは、歌だけではない

Kポップの海外展開で、輸出の対象が変わりつつある。韓国のグループが海外へ出るだけではない。育成、選抜、映像、ファンとの接点を組み合わせた仕組みを、海外の演者に適用する動きだ。The FADERは、その成果と摩擦をKATSEYE、VCHA、Saint Satineの事例から描いている。

HYBEとGeffen RecordsによるKATSEYEは「グローバルグループ」として売り出され、楽曲はすべて英語。厳しい準備、練習映像、個々のメンバーを追う映像など、活動の組み立てはKポップに近い。好きなメンバーを選ぶ習慣や、ファンを「EYEKONS」と呼ぶ関係づくりも受け継ぐ。アイドルシステムが、歌唱言語を越えて使われている。

一方、本人たちは私生活やセクシュアリティ、選抜過程を追った番組での描かれ方について発言する。出典が注目するのは、この率直さと管理の仕組みの接点だ。表現する本人の声が前に出るほど、従来の運営方法との折り合いも見えやすくなる。

## 3年の成果と、続けるための条件

背景には、国境をまたいで蓄積された制作体制がある。記事によれば、1990年代後半から2010年代にかけて、韓国の芸能企業は中国や日本などの出身者を起用してきた。その後、欧米の作詞作曲家、プロデューサー、振付家らとの協業が深まった。人材の国際化を、グループの構成そのものへ広げたのが今回の試みと読める。

KATSEYEは3年で受賞やフェスティバル出演、ヒット曲を重ねたとされる。ただし、記事は潤沢な資源が成功を支えたことにも触れる。育成方式だけの効果として切り出すことはできない。同時に、健康や心の不調を理由とするメンバーの休養が続き、休養に関する情報提供の違いが憶測を招いているという。

別の事例では、活動開始前から継続の難しさが表れた。Saint Satineは、正式デビュー前にメンバーが創作上の相違を理由に離脱し、3人で進む。記事は、そのメンバーが以前にも競争的で高圧的な選抜環境を離れていた経緯を記す。ただし、この離脱だけで運営全体の問題が立証されたわけではない。

VCHAは2023年、JYP EntertainmentとRepublic Recordsが選抜番組を通じて結成した。候補者11人から選ばれたのは14〜18歳の6人。元メンバーのKGは虐待や搾取的な労働環境があったとして提訴し、双方は2025年8月に和解したと記事は伝える。訴えの内容と、裁判で認定された事実は区別が必要だ。

## 次に試されるのは、運営の適応力

VCHAでは別のメンバーも離脱し、残る4人がGIRLSETとして再出発した。従来より成熟した方向への転換は好意的に受け止められているという。ここには、育成方式の輸出が一度のデビューで完結せず、人数や表現を変えながら続いている姿がある。

今後1〜3年の焦点は、この形式のグループが増えるかどうかだけではない。休養をどう説明するか、創作上の相違をどう扱うか、若い出演者にどのような活動条件を用意するか。記事に並ぶ事例からは、こうした運営の適応力が、活動の継続を左右する可能性が読み取れる。

多様な出自や本人の自己表現は、観客との新しい接点になる。一方、記事はそれらがブランディングの材料にもなると批判する。本人が語れることと、その語りを販売促進に使われることは同じではない。ファンとの関係づくりが国際化するほど、誰が活動の方向を決めるのかも問われる。人気の獲得と持続可能な運営は、別々に確かめる必要がある。

## 日本から見ると、参加経路の先が見える

日本との接点は、単に海外グループを受け取る側にとどまらない。Saint Satineには、日本の選抜番組『World Scout: The Final Piece』を通じて加わったメンバーがいる。記事が示すのは、日本での選抜が海外のグループ編成につながる経路だ。日本国内の育成や契約慣行との比較までは、この出典からはできない。

それでも、グローバル化を「誰が選ばれたか」だけで読むことの限界は見える。選ばれた後、異なる価値観を持つ演者がどう働き、休み、意思を表明できるのか。Kポップ以後の輸出モデルは、完成した舞台だけでなく、その舞台を続けられる条件のところでも試されている。

## 要するに

- Kポップの海外展開では、楽曲に加えて育成とファンとの接点を組み立てる方式も移されている。
- グローバルグループの人気の一方で、休養、脱退、労働環境をめぐる訴えが表面化している。
- 日本の選抜番組も海外の編成につながり、参加後の活動条件までを含む運営の適応が問われている。

## 出典（エビデンス）

1. [二次] The FADER「KATSEYE, VCHA, & Saint Satine: Can the K-pop system work internationally?」 (Wed, 21 Oc) https://www.thefader.com/2026/10/21/katseye-vcha-saint-satine-global-girl-groups-k-pop-system
   > "They’re marketed as a “global group,” and all of their songs are in English."
   > 訳: 彼女たちは「グローバルグループ」として売り出されており、楽曲はすべて英語だ。
   確認日: 2026-10-22

## 用語

- **アイドルシステム** / Idol system: 出演者の育成、グループの形成、作品制作やファンとの関係づくりを組み合わせる事業の仕組み。この記事では、個別のアーティストへの支持を育てる面が論点となる。 https://andown.space/glossary/idol-system/
- **ファンとの関係づくり**（ふぁんとのかんけいづくり） / Fan Engagement: アーティストとファンの間に、継続的な接点や参加の機会をつくる取り組み。販売や公演など複数の活動を含み、単なる認知や一度の購入とは区別される。 https://andown.space/glossary/fan-engagement/
- **ブランディング** / Branding: 名前、見た目、語り方、体験などを通じて、認識や意味を育てる取り組み。音楽では作品や公演にも関わるが、本人の人格すべてを説明するものではない。 https://andown.space/glossary/branding/

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