# ライブ・ネイション訴訟、和解への働きかけと独立会場の反発

- 媒体: Andown（行灯）— そこにある光
- URL: https://andown.space/live-nation-risks-subverting-rule-of-law-by-lobbying-trump-allies-to-sto/
- 公開日: 2026.02.10 / 更新 2026.10.18
- 著者: Andown
- 時間軸: シーンと言説の潮流（1〜3年）
- テーマ: チケット戦争（https://andown.space/topics/ticket-wars/）、ライブ・ブーム（https://andown.space/topics/live-boom/）
- フック: 競争の行方は法廷の外にもある

> ライブ・ネイションの独占を問う米国の訴訟で、法廷外の和解を目指す働きかけが報じられた。独立会場の業界団体は、政治的な介入への懸念を表明。2026年2月上旬に見えていたのは、チケット販売と興行の競争条件を、どの場で、誰が決めるのかという争点の広がりである。

## 分割の是非から、決着の場へ

ライブ・ネイションと傘下のチケットマスターを分割する可能性のある訴訟で、別の争点が浮かんだ。競争をめぐる判断を法廷で受けるのか、それとも政府との交渉で決着させるのか。2026年2月上旬、訴訟の行方だけでなく、決着に至る経路そのものが問われ始めていた。

2月11日付のCMUが紹介したニュースサイトSemaforの報道によると、ライブ・ネイションのロビイストは、米司法省の反トラスト部門に直接所属しない当局者に働きかけ、法廷外の和解を進めようとしていたという。トランプの側近であるケリーアン・コンウェイとマイク・デイビスが、交渉について同社に助言しているとも報じられた。いずれも報道に基づく情報であり、和解の成立が確認されたわけではない。

これに反発したのが、全米独立会場協会(NIVA)である。事務局長のスティーヴン・パーカーは、報道が正確なら、同社は資金力とロビイストを使って法的手続きを回避しようとしていると批判した。見えてきたのは、大企業と規制当局の対立だけではない。独立会場が、競争条件を決める手続きの問題を公に訴える動きである。

## 2010年の統合と、40州の関与

司法省が反トラスト法違反を訴えたのは2024年5月、バイデン政権下だった。批判側が問題の起点とするのは、2010年のライブ・ネイションとチケットマスターのM&Aである。今回の訴訟は新たな企業統合の審査ではなく、統合後の事業運営と競争を問うものだ。提訴当時の司法長官メリック・ガーランドは、両社を分割する時だと述べていた。

トランプの大統領復帰後、訴訟が取り下げられるとの観測もあった。しかし、トランプが任命したゲイル・スレーター率いる司法省の反トラスト部門は、訴訟を継続した。Semaforはその一方で、大企業に融和的な政権内の姿勢と、企業統合に慎重な同部門との緊張を報じている。働きかけの報道は、こうした行政内部の違いを背景としていた。

同時に、FTCも別の訴訟を起こしていた。こちらはチケットマスターと転売業者の共謀を主張するもので、司法省の競争訴訟とは別件である。さらに司法省の訴訟には40州の司法長官も関与する。連邦政府が和解しても、州側の訴訟が続く可能性がある。政府を一枚岩として捉えるだけでは、この争いの構造は見えにくい。

## 和解の条件だけでなく、誰が残るか

当時から先の1〜3年を見るうえで、焦点となり得たのは、和解か分割かという二択だけではない。連邦政府と州が同じ方針を保つのか、独立会場の要求がどのように扱われるのか。交渉に参加する主体と、訴訟を続ける主体の違いが、競争回復の議論を左右する可能性があった。

法廷外の和解には、政府への一定の譲歩と引き換えに、裁判によるより大きな制裁のリスクを避ける意味があると記事は説明する。ただし、具体的な条件は示されていない。司法省の報道官も、スレーターは同件に引き続き深く関与していると応答していた。政治的な働きかけが、そのまま訴訟の終結を意味する状況ではなかった。

NIVAの立場は明確で、分割なしには競争を取り戻せないというものだ。これは裁判所の判断ではなく、独立会場を代表する団体の主張である。それでも、チケットと興行の競争をめぐる論点が、販売の条件から、その条件を決める制度へ広がっていたことは読み取れる。今後の争点として、企業の譲歩の内容だけでなく、決着までの手続きも浮上していた。

## 日本から見る、価格の手前の構造

日本からこの事例を見る際、まず区別したいのは、連邦政府と州がそれぞれ訴訟に関与する米国固有の構造である。日本の制度や事業者との比較を裏づける材料は、この記事にはない。同じ企業分割の議論を、そのまま日本へ重ねることはできない。

一方、読み取れる視点はある。チケットの問題は、購入時に見える価格や転売だけでなく、販売と興行の結びつき、そして競争条件を決める手続きにも及ぶということだ。独立会場の反発が照らしたのは、その上流にある関係である。2026年2月上旬には、誰が利益を得るかとともに、誰が決着に関われるかが問われていた。

## 要するに

- ライブ・ネイション訴訟では、法廷外の和解に向けた働きかけが報じられた。
- 独立会場の団体は、分割を求めるとともに決着の手続きにも異議を示した。
- 連邦政府だけでなく40州も関与し、競争をめぐる判断の場は複数にまたがっていた。

## 出典（エビデンス）

1. [二次] CMU（Complete Music Update）「Live Nation risks “subverting rule of law” by lobbying Trump allies to stop antitrust case, say indie venues」 (2026-02-11) https://completemusicupdate.com/live-nation-risks-subverting-rule-of-law-by-lobbyingtrump-allies-to-stop-antitrust-case-say-indie-venues/
   > "Even if a settlement could be reached with the federal government, the state level litigation could continue."
   > 訳: 連邦政府との和解に達したとしても、州レベルの訴訟は続く可能性がある。
   確認日: 2026-10-18

## 用語

- **FTC** / Federal Trade Commission: 米国の連邦取引委員会。消費者保護や競争に関わる行政機関で、本件では7州とともに、チケット購入制限に関する両社の説明などを問題にして訴えた。 https://andown.space/glossary/federal-trade-commission/
- **M&A**（エムアンドエー） / Mergers and acquisitions: 企業の合併や買収を指す言葉。事業規模だけでなく、人材、専門知識、取引関係などを取り込む手段にもなる。今回の記事は買収を伝えるが、金額や取得比率は示していない。 https://andown.space/glossary/mergers-and-acquisitions/
- **ロビー活動** / Lobbying: 企業や団体が、政策や行政判断に自らの意見を反映させようと働きかける活動。活動の存在だけで違法とはいえず、手段や手続きの検証とは区別が必要。 https://andown.space/glossary/lobbying/
- **経済制裁**（けいざいせいさい） / Economic Sanctions: 特定の国や個人・組織との取引などを制限する措置。文化事業への適用は、対象者、資金、提供するサービス、関係する法域などによって判断が分かれる。 https://andown.space/glossary/economic-sanctions/
- **反トラスト法**（はんとらすとほう） / Antitrust Law: 企業間の競争を不当に制限する合意や独占行為などを規制する米国の法律の総称。本件では、出版社による共同交渉や削除通知の実施方法が問題とされている。 https://andown.space/glossary/antitrust-law/

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