# 大手音楽出版社4社、権利回収判決への異議で楽曲持分を取得

- 媒体: Andown（行灯）— そこにある光
- URL: https://andown.space/major-music-publishers-buy-into-termination-rights-lawsuit-to-take-fight/
- 公開日: 2026.03.30 / 更新 2026.10.18
- 著者: Andown
- 時間軸: シーンと言説の潮流（1〜3年）
- テーマ: 音楽の金融化（https://andown.space/topics/music-as-asset/）、著作権の再発明（https://andown.space/topics/copyright-remix/）
- フック: 一曲の持分が訴訟参加の入口に

> 2026年3月末、大手音楽出版社4社が、一曲の権利持分を取得して訴訟に加わろうとしていた。争点は、作家が米国で譲渡を終了した著作権を、海外分まで取り戻せるかどうか。過去の契約から続く国外収入をめぐり、楽曲への投資と司法判断への働きかけが重なる動きが見えていた。

## 楽曲を買い、判決を争う

一曲の持分を買う。その目的は、楽曲収入を得ることだけではなかった。2026年3月末、Sony Music Publishing、Universal Music Publishing、Warner Chappell、BMGの4社が、「Double Shot (Of My Baby’s Love)」の権利持分を取得したと、訴訟の書面で明らかにしていた。

売り手は独立系音楽出版社のResnik Music Group。4社が明示した取得目的は、この楽曲をめぐる裁判について、米連邦最高裁に審理を求めることだった。楽曲の権利を買い、その権利に関する争いへ入る。通常は競合する出版社が、共通の法的争点で足並みをそろえた。

争われているのは、作家が過去に譲渡した著作権を取り戻す「移転終了権」の地理的な範囲である。地方裁判所に続き、第5巡回区控訴裁判所も作家側を支持した。米国内だけでなく、世界全体の権利を回収できるという判断。その影響を、一曲の契約だけにはとどまらないと出版社側が受け止めていることが、今回の取得から見える。

## 35年後の回収と、残る海外収入

米国の移転終了権は、著作権を第三者へ譲渡した創作者が、一定期間後にその譲渡を終了させ、権利を回収できる制度だ。CMUの説明では、原則として35年後、1978年より前に作られた作品では56年後に、一度の回収機会がある。「Double Shot」は後者に当たる。

同曲の共作者シリル・E・ヴェターは、2019年に移転終了権を行使した。従来の理解では、その効果は米国内に限られるとされていた。作家が米国分を取り戻しても、出版社は国外の権利を持ち続け、その利用から生じる収入に引き続き関与できる。音楽出版の長期的な収入を支える仕組みの一部である。

この区分が具体的な問題になったのは、テレビ会社ABCが、世界各地で放送する番組に同曲を使おうとした場面だった。誰が世界向けの利用を許可できるのか。ヴェター側は、回収の効果は世界全体に及び、許諾できるのは自分だけだと主張した。裁判所はその立場を支持した。

判断には、米著作権法の条文と、各国の著作権制度をつなぐベルヌ条約の解釈が関わる。ヴェターの弁護士ティム・カッペルは、重要なのは出版社の意図ではなく議会の意図だと述べる。これに対し4社は、従来の出版社に有利な解釈へ戻すため、最高裁で争う道を探っていた。

## 権利の価格に、裁判の行方が重なる

ただし、4社の訴訟参加そのものにも未解決の問題がある。既存の判決に従えば、Resnikはすでに当該持分を失っており、4社へ売る権利がないことになるためだ。4社は、Resnikに代わって自らを被告と認めるよう地方裁判所に求めていた。取得によって何を引き継いだのかも、争点になっている。

当時の計画は、権利、あるいはその権利をめぐる紛争を引き継いだと認められたうえで、4月13日の最高裁への審理申立期限を延長してもらうことだった。最高裁が審理を受け入れることも、下級審の判断が覆ることも、この時点では決まっていない。

ここから1〜3年の論点として見えるのは、楽曲の価値を、過去の収入だけでなく、将来どの地域の権利を保持できるかと結びつけて考える必要が生じ得ることだ。判決が維持されれば、作家による世界規模の権利回収が、古い契約をめぐる交渉にも影響する可能性がある。ただし、すべての契約や作品へ一律に同じ効果が及ぶと、この報道だけからは言えない。

## 日本から見る、国外の権利の所在

日本から読む際の違いは、争いの出発点が米国法に固有の回収制度にあることだ。この判決を、日本の作家も同じ年数で権利を取り戻せるという話に置き換えることはできない。一方、日本で米国作品を利用する場面も、米国外の権利を誰が管理するかという問いと無関係ではない。

今回、兆しとして浮かぶのは、楽曲を買うことと、楽曲の権利を決めるルールを争うことの接近である。4社の取得価格は記事に示されておらず、金銭的な規模は測れない。それでも、一曲の持分が業界共通の訴訟へ入る足場になった事実はある。音楽を長期保有する資産と見るとき、その土台にある契約の持続範囲もまた、争われている。

## 要するに

- 大手音楽出版社4社が、一曲の持分取得を通じて移転終了権の訴訟に加わろうとしていた。
- 下級審は作家による世界全体の権利回収を支持し、出版社が持つ国外収入の前提を揺らした。
- 楽曲の取得は、収入への投資だけでなく、権利のルールを争う入口にもなっていた。

## 出典（エビデンス）

1. [二次] CMU（Complete Music Update）「Major music publishers buy into termination rights lawsuit to take fight to Supreme Court」 (2026-03-31) https://completemusicupdate.com/major-music-publishers-buy-into-termination-rights-lawsuit-to-take-fight-to-supreme-court/
   > "The four publishers want the district court that originally considered the case to recognise that they, rather than Resnik, are now the defendants in this case."
   > 訳: 4社の出版社は、この事件を最初に審理した地方裁判所に対し、現在の被告はResnikではなく自分たちであると認めるよう求めている。
   確認日: 2026-10-18

## 用語

- **ベルヌ条約** / Berne Convention: 著作物を国境を越えて保護するための国際条約。各国の著作権制度をつなぐ一方、米国での契約終了が海外の権利にどう及ぶかは、本件で争われた論点である。 https://andown.space/glossary/berne-convention/
- **移転終了権**（いてんしゅうりょうけん） / Copyright termination right: 著作権の移転を一定の条件で終了させる米国法上の権利。本件では、期間の経過に加え、本人が権利を保有し移転したかどうかが判断の中心となった。 https://andown.space/glossary/copyright-termination-right/
- **音楽出版**（おんがくしゅっぱん） / Music publishing: 歌詞やメロディーなど楽曲の著作権を管理し、利用の許諾や収益につなげる事業。特定の録音物を扱う権利とは区別され、契約によって管理や保有の範囲が異なる。 https://andown.space/glossary/music-publishing/
- **著作権**（ちょさくけん） / Copyright: 楽曲や歌詞などの創作的な表現を保護する権利。出典は楽曲・歌詞・録音の保護と声のブランドを守る試みを区別し、商標を追加の手段として位置づけている。 https://andown.space/glossary/copyright/

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