# 音楽家31団体、AI契約でレーベルにも同意と透明性を要求

- 媒体: Andown（行灯）— そこにある光
- URL: https://andown.space/open-letter-musicians-must-not-be-pressured-into-ai-deals-by-rightsholde/
- 公開日: 2026.06.22 / 更新 2026.10.18
- 著者: Andown
- 時間軸: シーンと言説の潮流（1〜3年）
- テーマ: AI生成音楽（https://andown.space/topics/generative-music/）、著作権の再発明（https://andown.space/topics/copyright-remix/）
- フック: 許諾の先にある、選べるという条件

> AI企業に許諾と対価、透明性を求めてきた音楽業界。その原則を、音楽家側がレーベルや音楽出版社との契約にも求めている。2026年6月22日、31団体の公開書簡が示したのは、AI利用を認めるかどうかだけでなく、十分な情報を得て断れるのかという問いだ。契約の成立と、本人の意思をどう結びつけるかが焦点になっている。

## 許諾を求める相手が、業界の内側にも

AI企業が楽曲や録音を学習に使うなら、許諾と対価、透明性が必要だ。その原則を掲げてきた音楽業界に、音楽家側から同じ要求が向けられている。2026年6月22日、アーティスト、ソングライター、マネージャーを代表する31団体が、レーベルと音楽出版社に宛てた公開書簡を発表した。欧州のマネージャー団体の連合、EMMAが取りまとめたものだ。

Music Allyが伝えた書簡の中心は、実質的な同意のないままAI契約へ参加するよう圧力をかけられてはならない、という主張である。AIへの全面的な拒否ではない。利用を認めるにも、認めないにも、情報と選択肢が必要だという要求だ。

兆しは、交渉の焦点が業界の外側だけではなく、内側にも向いたことにある。AI企業と権利者がライセンス契約を結ぶ。その先で、作品を書き、演奏した本人の意思はどう扱われるのか。契約があるという事実と、その契約に本人が納得して参加したこととの間に、問いが置かれている。

## 参加を選べることと、断れることの距離

背景には、AI関連の契約が増えるなかでの手続きへの懸念がある。書簡によれば、既存の録音・出版契約を持つ音楽家に対し、AI利用へ原則として組み込まれると知らせる通知が届いているという。また、新たな契約では、AIに関する権利条項が標準的な契約条件として提示されていると主張する。いずれも書簡側の指摘であり、記事は個々の契約内容や対象人数までは示していない。

31団体が求めたのは、自動的な参加扱いをなくすこと、AI条項を強制しないこと、作品や声、演奏、肖像などを実質的な同意、公正な報酬、十分な透明性なしに使わないことだ。書簡は、AI利用に必要な権利は楽曲や録音の著作権だけではなく、著作者人格権、著作隣接権、肖像や人格に関わる権利にも及ぶと訴える。

ただし、レーベル側も同意を否定しているわけではない。記事によれば、UMGおよびWMGとUdio、WMGとSunoの最近の契約では、アーティストが自ら参加を選ぶ方式が強調されていた。UMGの幹部も同年1月、同意なくアーティストの声をAIコンテンツに使わないという方針を説明している。

国際的なレーベル業界団体IFPIは書簡の公表に先立ち、音楽会社は無断利用に対する訴訟や立法への働きかけ、新たなライセンスの仕組みを通じて音楽家の権利を守っていると表明した。双方が同意と報酬を掲げる一方、その選択がどのように提示されるかを音楽家側が問題にしている。原則の対立というより、原則を契約の現場でどう実現するかという隔たりだ。

## 次の焦点は、同意を確かめる手続き

この時点から先の1〜3年を考えると、注目されるのはAI契約の件数だけではない。利用目的の説明、同意する範囲、報酬の条件、拒否できる余地といった、選択を支える手続きも比較の対象になる可能性がある。「参加は任意」という説明だけで、どこまで本人の意思を確認できるのかが問われている。

たとえば、新たな契約を結ぶための条件としてAI条項が提示されるなら、形式上の承諾と、自由に選べることは同じとは限らない。書簡が照らしたのは、その距離である。十分な情報や明確な条件、保証された報酬を欠いたまま許可を求められている、という不均衡への懸念だ。

もっとも、31団体の連名は、業界全体の合意や契約変更の実現を意味しない。記事は、要求がどの契約にどう反映されるかまでは伝えていない。見えているのは、生成AIをめぐる議論に、権利者とAI企業の交渉だけでは捉えられない、創作者と契約相手との関係が持ち込まれたことだ。

## 日本から見る、権利者という言葉の内側

日本から読む際にも、この書簡をそのまま国内の契約事情に重ねることはできない。出典は日本の事例や契約慣行を検証しておらず、同じ問題がどの程度起きているかは分からない。ここで読み取れるのは、海外の音楽家団体が、AI利用の許諾を誰がどの範囲で判断するのかを、契約相手に問い直しているという事実である。

「権利者が認めた利用」という説明の内側にも、異なる権利と立場がある。楽曲や録音を扱う会社の合意と、声や演奏を提供した本人の同意。その関係を可視化しようとする動きだ。2026年6月時点で現れていたのは、AIとの取引を成立させる議論に加え、そこへ参加する意思を確かめる議論の輪郭である。

## 要するに

- 音楽家らを代表する31団体が、レーベルと音楽出版社にも同意・報酬・透明性を求めた。
- 参加を選ぶ方式を掲げる契約でも、その選択の示し方に懸念が表明されている。
- AI利用の許諾をめぐる議論が、権利者と創作者の間の手続きにも向けられている。

## 出典（エビデンス）

1. [二次] Music Ally「Open letter: Musicians 'must not be pressured into AI deals' by rightsholders」 (2026-06-22) https://musically.com/2026/06/22/open-letter-musicians-must-not-be-pressured-into-ai-deals-by-rightsholders/
   > "The result is a serious imbalance: artists and songwriters are being asked to give permission without sufficient information, clear terms or guaranteed remuneration."
   > 訳: その結果、深刻な不均衡が生じている。アーティストとソングライターは、十分な情報、明確な条件、保証された報酬のないまま、許可を与えるよう求められている。
   確認日: 2026-10-18

## 用語

- **ライセンス** / Licensing: 一定の条件のもとで利用を認めること。声や姿の複製では、誰が何に同意したのかが重要で、楽曲や録音を使う許可とは区別して考えられる。 https://andown.space/glossary/licensing/
- **音楽出版**（おんがくしゅっぱん） / Music publishing: 歌詞やメロディーなど楽曲の著作権を管理し、利用の許諾や収益につなげる事業。特定の録音物を扱う権利とは区別され、契約によって管理や保有の範囲が異なる。 https://andown.space/glossary/music-publishing/
- **生成AI**（せいせいエーアイ） / Generative AI: 学習したデータのパターンをもとに、音声や画像、文章などを生成する技術の総称。音楽では作曲、歌声、演奏など、使われる工程によって役割が異なる。 https://andown.space/glossary/generative-ai/
- **著作権**（ちょさくけん） / Copyright: 楽曲や歌詞などの創作的な表現を保護する権利。出典は楽曲・歌詞・録音の保護と声のブランドを守る試みを区別し、商標を追加の手段として位置づけている。 https://andown.space/glossary/copyright/
- **著作者人格権**（ちょさくしゃじんかくけん） / Moral rights: 作品と作者の人格的な結びつきを保護する権利。作者名の表示や作品の改変などに関わる。経済的な利用を認める権利とは異なり、制度や扱いは国によって違う。 https://andown.space/glossary/moral-rights/
- **著作隣接権**（ちょさくりんせつけん） / Neighboring rights: 歌唱や演奏を行う実演家、録音物を制作する者などに認められる権利。詞や曲の著作権とは別で、保護や対価の対象となる利用は国・地域によって異なる。 https://andown.space/glossary/neighboring-rights/

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この記事の写真は出典記事の空気感をもとに AI で生成したイメージです。引用の際は上記の出典を一次資料として参照してください。
