# ラゴスの作曲合宿で100人が触れた、往年のアフリカ音楽

- 媒体: Andown（行灯）— そこにある光
- URL: https://andown.space/sony-publishing-nigeria-md-godwin-tom-authenticity-is-a-language-of-resp/
- 公開日: 2026.01.26 / 更新 2026.10.18
- 著者: Andown
- 時間軸: シーンと言説の潮流（1〜3年）
- テーマ: アフロビーツ・ウェーブ（https://andown.space/topics/afrobeats/）、ローカル・シーン復権（https://andown.space/topics/local-scene/）
- フック: 借りる音から、関係を編む音へ

> 若いアフロビーツの作り手が過去の音楽を引用し、往年のアーティストにも関心が戻る。ソニー・ミュージックパブリッシングは、その往復をラゴスの作曲合宿で支えていた。2026年1月の発言から見えるのは、アフリカの音楽を海外へ紹介するだけでなく、世代と地域をまたぐ制作の接点にする動きだ。

## 古い音楽が、新しい制作の入口になる

アフロビーツの広がりの内側で、過去へ向かう動きがある。若いアーティストが往年のアフリカ音楽をサンプリングし、引用された側の音楽や活動にも再び関心が集まる。新しい曲が古い曲を使うだけではない。聴き手の関心が、世代をさかのぼっている。

2026年1月、ロンドンのMusic Ally Connectでこの変化を語ったのは、ソニー・ミュージックパブリッシング・ナイジェリアのマネージングディレクター、ゴドウィン・トムだ。同氏によれば、同社はラゴスのソングライティング・キャンプで、こうした相互的な引用の文化を支えている。

合宿には11市場から100人の作家が参加した。往年のアーティストの音楽を使ったサンプルパックを用意し、欧州や米国などの作家に紹介したという。ここで見える兆しは、過去の音源を聴き直すことと、次の曲を作ることの接続だ。アフリカの音楽を完成品として海外へ届けるだけでなく、制作の材料として出会う場が設けられていた。

## 「アフリカ」という一語の内側へ

背景にあるのは、海外からの関心と、現地の理解との距離である。トムと、対談相手でソニー・ミュージックUKのアフリカ担当ディレクターを務めるタポネスワ・マヴンガは、アフリカには50を超える国と、数千の言語・方言があると強調した。一つの大陸への注目は、そのまま個々の市場への理解にはならない。

トムは、ナイジェリア拠点の立ち上げで地元企業と協働した経験を挙げ、現地の知識とチームの重要性を説いた。必要なのは協業だが、求めているのは対等な相手でもある。その姿勢を示すのが、「本物であることは、敬意を伝える言語だ」という発言だ。相手を理解しようとする努力を、事業上の関係にも置いている。

同氏はアフリカの人口の若さにも触れ、人々、経済、聴き手、作り手を機会につなぐ準備を問いかけた。インフラの充実は必要だが、出発点は知識の共有だという。合宿の100人、11市場という数字も、収益の規模ではなく、異なる背景を持つ作り手が接触した範囲を示すものとして読める。

## 引用の往復は、どこまで続くのか

この時点から先の1〜3年で注目されるのは、合宿のような接点が、継続する制作関係へ育つかどうかである。トムが報告したのは、若手の引用と、往年のアーティストへの関心の再燃だった。そこに海外の作家が加われば、過去の音楽が別の地域の作品に触れる入口となる可能性がある。

ただし、記事には完成曲の数、公開予定、収益分配の条件は示されていない。サンプルパックを共有したことと、引用されたアーティストへ経済的な利益が戻ることは、分けて考える必要がある。関心の再燃は報告されていても、その利益がどのように分かち合われたかまでは確認できない。

広がりを測る軸も、海外参加者の多さだけではないだろう。元の音楽への理解が制作の中で保たれるか。往年のアーティストと若い作り手の双方に、関係が続く余地があるか。現地の知識を起点にした取り組みだからこそ、音の移動と関係の継続を一緒に見ていくことができる。

## 日本からは、曲の手前にある関係を見る

日本からこの事例を読むとき、アフロビーツというジャンル名だけでは捉えきれない制作の地理が見えてくる。海外の新曲を受け取る視点と、現地で誰が誰の音楽を受け継いでいるかを見る視点。その間には違いがある。今回の合宿は、ラゴスを海外への出口としてだけでなく、異なる地域の作り手が学び合う接点としても映している。

日本の制作環境との制度上の違いや、同じ仕組みの実現可能性は、この報道だけでは比べられない。それでも、ローカルな音楽の広がりを、新しさだけで測らない視点は読み取れる。新しい曲の背後にある古い音楽と、その担い手への関心。2026年1月のラゴスで試されていたのは、その往復を国境の外にも開くことだった。

## 要するに

- ラゴスの作曲合宿には、11市場から100人の作家が参加した。
- 往年の音楽を若手が引用し、元のアーティストにも関心が戻る動きが報告された。
- 海外への広がりを支える出発点として、現地の知識と相互理解が語られていた。

## 出典（エビデンス）

1. [二次] Music Ally「Sony Publishing Nigeria MD Godwin Tom: “authenticity is a language of respect"」 (2026-01-27) https://musically.com/2026/01/26/sony-publishing-nigeria-md-godwin-tom-authenticity-is-a-language-of-respect/
   > "authenticity is a language of respect. If I try hard to understand you, chances are you will appreciate the effort I am putting in."
   > 訳: 本物であることは、敬意を伝える言語だ。私があなたを理解しようと懸命に努めれば、その努力をあなたはきっと認めてくれるだろう。
   確認日: 2026-10-18

## 用語

- **サンプリング** / Sampling: 既存の録音の一部を取り出し、別の楽曲の素材として使う制作手法。元の音楽への関心を生むこともあるが、利用条件や権利の確認とは区別して考える必要がある。 https://andown.space/glossary/sampling/
- **サンプルパック** / Sample Pack: 楽曲制作に使う音声素材をまとめたもの。リズムや短いフレーズなどを作り手へ渡す入口になるが、収録素材の利用範囲や公開時の条件はそれぞれ異なる。 https://andown.space/glossary/sample-pack/
- **ソングライティング・キャンプ** / Songwriting Camp: 作詞家、作曲家、プロデューサーらが集まり、共同で楽曲を作る制作の場。異なる地域や世代の接点にもなるが、参加人数だけでは完成曲数や商業的成果は分からない。 https://andown.space/glossary/songwriting-camp/

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