# Spotifyが米国で始めた、聴く前に好みを伝える推薦

- 媒体: Andown（行灯）— そこにある光
- URL: https://andown.space/spotify-now-lets-listeners-tell-its-algorithm-what-they-want/
- 公開日: 2026.09.23 / 更新 2026.10.18
- 著者: Andown
- 時間軸: シーンと言説の潮流（1〜3年）
- テーマ: ストリーミング2.0（https://andown.space/topics/streaming-2/）、ポスト・アルゴリズム（https://andown.space/topics/post-algorithm/）
- フック: 再生履歴の先にある、言葉の入口

> Spotifyが米国などの対象ユーザーに提供する「Taste Profile」は、ホーム画面で増やしたいもの、減らしたいものを言葉で伝える機能だ。再生履歴にまだ現れていない関心も、推薦の手がかりになる。9月23日の同社発表を伝えた報道から見えるのは、聴き手が推薦の前提に触れられる小さな変化である。

## まだ聴いていない好みを伝える

聴いた曲から好みを推測してもらう。その手順に、聴く前の言葉を差し込む入口ができた。Spotifyの「Taste Profile」は、ホーム画面で何を増やし、何を減らしてほしいかを、利用者が文章で伝えられるベータ機能である。

9月23日の同社投稿を伝えたHypebotによると、ニュージーランドでの試験に続き、米国の18歳以上のPremium会員への提供が進んでいる。アプリはまず、音楽、ポッドキャスト、オーディオブックを横断して理解した利用者の関心を短く示す。その要約を読み、補足を書き込む仕組みだ。

たとえば、知ったばかりのジャンルをもっと聴きたい。早朝のランニングに合う音楽を増やしたい。一時期だけ夢中になったものは減らしたい。ここでの兆しは、推薦を人の選曲に置き換えることではない。機械が推測した自分像に、本人が言葉で手を入れられることにある。

## 発見の35%を担う推薦に、別の手がかり

従来、レコメンドへの意思表示は、再生、スキップ、保存といった行動シグナルが中心だった。これらは実際に何をしたかを伝える一方で、これから何を試したいかを、そのまま説明するものではない。Taste Profileは、履歴に十分な痕跡が残る前の関心を、推薦の材料に加える。

その追加先は小さくない。Hypebotが紹介するSpotifyの説明では、2024年に同サービス上で起きた発見の35%が、アルゴリズムによる個別推薦の場で生まれた。ただし、これはTaste Profileの利用率でも効果でもない。新機能が加わる推薦の経路に、すでに一定の役割があることを示す数字である。

利用者はモバイルアプリのプロフィール画像からTaste Profileを開き、「Tell us more」に希望を書く。Spotifyによれば、変更は通常、数時間以内に表れる。記入した内容は編集も削除もでき、ホーム画面に満足していれば何も書かなくてよい。全員に新しい操作を求めるのではなく、必要な人が補足する入口という設計だ。

ただし、希望は命令ではない。「必ず表示する」「決して表示しない」といった規則を徹底させる機能ではなく、利用者に代わってアーティストをフォローすることもできない。言葉で伝えられることと、結果を完全に指定できることの間には、明確な境界が残る。

## 広がる可能性と、まだ見えない経路

この時点から先の1〜3年を考えるうえで注目されるのは、聴き手の新しい関心と、まだ出会っていない音楽が接続する余地だ。ある音を探したいと書けるなら、何度も再生して関心を示す前に、関連するアーティストがホーム画面に現れる可能性がある。Hypebotも、独立系音楽家にとっての機会をこの点に見ている。

もっとも、機会の大きさはまだ分からない。Spotifyは、音楽家が利用者の記入内容を狙って推薦を届ける方法も、どの希望が自分の音楽との出会いにつながったかを確認する方法も説明していない。本人の言葉が加わることと、音楽家から推薦の仕組みが見えることは、別の話である。

広がりには地域の限界もある。9月23日の投稿で示された提供先は米国とニュージーランドの対象会員で、それ以上の展開は発表されていない。他地域への普及や発見の増加を見込むには早い。試されているのは、行動から推測する推薦に、本人が申告する関心をどう組み合わせるかという設計だ。

## 日本から見ると、好みを説明できる距離

日本の読者にとって、まず区別したいのは、機能の提供範囲と、そこから読み取れる変化である。この報道に日本向けの提供予定はなく、国内の利用者にも同じ操作が開かれたとは言えない。日本での利用状況や反応との比較も、この出典だけからはできない。

それでも、推薦との距離の取り方は見えてくる。聴いたものが好みとして蓄積されるだけでなく、いま関心があるもの、もう離れたものを言葉で補足する。推薦を受け入れるか拒むかの二択ではない。自分についての推測を読み、その一部を書き直す入口。聴き手が選ぶ余地は、曲を選ぶ場面だけでなく、曲が届く前にも設けられ始めている。

## 要するに

- Spotifyは、再生履歴に加えて本人の言葉を推薦の手がかりにする機能を試している。
- 利用者は希望を補足できるが、表示結果を厳密に指定することはできない。
- 新しい音楽との接点になる可能性がある一方、効果や他地域への展開はまだ示されていない。

## 出典（エビデンス）

1. [二次] Hypebot「Spotify Now Lets Listeners Tell Its Algorithm What They Want」 (2026-09-24) https://www.hypebot.com/spotify-now-lets-listeners-tell-its-algorithm-what-they-want/
   > "Taste Profile gives them a way to state an interest before their listening history reflects it: they can ask for more of a genre they have just discovered,"
   > 訳: Taste Profileは、聴取履歴に反映される前に関心を表明する手段を提供する。たとえば、知ったばかりのジャンルをもっと薦めてほしいと頼むことができる。
   確認日: 2026-10-18

## 用語

- **Taste Profile** / Taste Profile: Spotifyが理解した利用者の関心を確認し、ホーム画面で増やしたいものや減らしたいものを文章で伝え、推薦の調整に使えるベータ機能。 https://andown.space/glossary/taste-profile/
- **レコメンド** / Recommendation: 利用者の関心に合うと判断した投稿や楽曲を、サービス側が選んで提示する仕組み。何を手掛かりに選び、本人がどこまで調整できるかが、体験を左右する。 https://andown.space/glossary/recommendation/
- **行動シグナル** / Behavioral signals: 利用者の行動から得られ、属性や状態を推し量る手掛かりとなる情報。今回の出典は具体的な項目を明かしておらず、閲覧履歴などを使うと断定することはできない。 https://andown.space/glossary/behavioral-signals/

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