# データと専門家が並べる、規模の異なる新進音楽家5組

- 媒体: Andown（行灯）— そこにある光
- URL: https://andown.space/tomorrow-s-five-naomi-sharon-alice-phoebe-lou-truthpaste-eartheater-kit/
- 公開日: 2026.03.20 / 更新 2026.10.18
- 著者: Andown
- 時間軸: シーンと言説の潮流（1〜3年）
- テーマ: インディー・ルネサンス（https://andown.space/topics/indie-renaissance/）、ポスト・アルゴリズム（https://andown.space/topics/post-algorithm/）
- フック: 順位だけでは見えない育ち方

> 路上演奏から月間リスナー220万人へ。発表曲が3曲の段階で、レコードが完売したバンドもいる。2026年3月のChartmetricの選出には、異なる規模と経路の音楽家が並んだ。データと専門家の知見を重ねる選び方から、ひとつの順位だけでは捉えにくい、音楽の届き方と活動の育ち方を読む。

## 「新進」を、ひとつの順位に閉じない

2026年3月20日、Chartmetricの月例企画「Tomorrow's Five」は5組の音楽家を紹介した。選出に用いるのは、自社のデータと音楽の専門家の知見。その顔ぶれを見ると、同じ「新進」という枠の内側に、規模も活動歴も違う音楽家がいることがわかる。

掲載されたChartmetricの順位は、Naomi Sharonの4,817位からTruthpasteの267,544位まで開く。一方には配信サービスの主要な選曲枠で存在感を増す歌手。他方には発表曲がまだ3曲のバンド。同記事は順位の算出方法を示しておらず、この差を人気や将来性の差とそのまま読み替えることはできない。

ここにある兆しは、順位を捨てることではない。順位とともに、路上演奏、レコードの完売、制作参加、多言語の歌唱といった活動の文脈を置くことだ。数値の大小とは別に、「どこで、どう届いているか」を読む余地がつくられている。

## 220万人と3曲、それぞれの手応え

ベルリンを拠点とする南アフリカ出身のAlice Phoebe Louは、Spotifyの月間リスナーが220万人に達する独立系アーティストだ。路上演奏で認知を得て、2016年に初のフルアルバムを発表。2025年10月には『Oblivion』を出し、記事公開時点では米国、カナダ、欧州を巡っていた。独立した活動と大きな聴取規模が、ここでは同居している。

対照的に、マンチェスターの大学で出会った友人たちによる5人組Truthpasteは、発表曲が3曲という段階にある。それでもレコード作品2作が完売し、Green Man Festivalにも出演した。ただし、プレス枚数や売上額は記されていない。大規模な成功の証明ではなく、作品を買う人と公演を受け止める場が、早い段階から存在するという手応えだ。

Naomi Sharonには別の経路がある。自主的なシングル発表を経てOVO Soundに所属し、Spotifyの「Chilled R&B」「R&B Right Now」といったエディトリアル・プレイリストで楽曲が好調だという。配信側の選曲は、この5組の世界から排除されていない。独立系の動きを読むことと、プラットフォーム上の支援を見ることは、対立する作業ではない。

## 作品の外側にも、広がる経路がある

選出は、本人名義の楽曲がどれだけ聴かれるかにも閉じていない。ニューヨークを拠点とするEartheaterは、実験的な電子音楽の活動に加え、FKA twigsの『EUSEXUA』でプロデューサーとしてクレジットされている。同作は2026年のグラミー賞で最優秀ダンス/エレクトロニック・アルバムを受賞。3月に始まったFKA twigsのツアーでは、前座も務めている。

ロンドンのデュオKit Sebastianは、英語、トルコ語、フランス語で歌う。記事によれば、ファン層の国別分布は比較的均等で、上位は米国、ドイツ、トルコ、英国、ポーランドだ。国別の比率や集計方法は示されていないものの、単一の出身国だけでは捉えにくい広がりが紹介されている。映像も自ら制作・監督し、クリエイティブ・コントロールを保っているという。

この時点から1〜3年先を見るなら、注目する余地があるのは、こうした複数の経路を併せて語る紹介の仕方だ。制作への参加、公演での接点、国をまたぐ聴取、作品を買う行動。それらを順位に添えることで、まだ規模の小さい活動も紹介の対象になり得る。ただし、この5例から、どの経路が成長につながるかまでは判断できない。

## 日本から読む、数字の余白

日本から見る際、この5組をそのまま「海外で次に売れる名前」の一覧として受け取ると、記事の面白さは薄れる。月間リスナーとレコード完売では、示している接点が違う。独立系という説明も、全員に同じ条件で当てはまるわけではない。所属、活動歴、作品の届け方を分けて読むと、それぞれの輪郭が見えてくる。

出典には日本の聴取者数や販売状況がなく、日本市場との規模の比較はできない。むしろ読み取れるのは、国や活動段階の異なる音楽家を、数値と専門家の言葉を重ねて紹介する方法である。データが発見を代行するのでも、人の耳がデータを退けるのでもない。両者を並べることで見える活動がある。

## 要するに

- Chartmetricは、データと専門家の知見を組み合わせて5組を紹介した。
- 月間リスナー220万人の独立系歌手と、発表曲3曲のバンドが同じ企画に並んだ。
- 順位に活動の文脈を添えることで、規模だけでは見えない音楽の届き方が浮かぶ。

## 出典（エビデンス）

1. [一次] Chartmetric（How Music Charts）「Tomorrow's Five: Naomi Sharon, Alice Phoebe Lou, Truthpaste, Eartheater, Kit Sebastian」 (2026-03-20) https://hmc.chartmetric.com/tomorrows-five-naomi-sharon-alice-pheobe-lou-truthpaste-eartheater-kit-sebastian/
   > "This monthly column highlights emerging artists using a combination of Chartmetric data and knowledge from music experts."
   > 訳: この月例コラムは、Chartmetricのデータと音楽の専門家の知見を組み合わせ、新進アーティストを紹介する。
   確認日: 2026-10-18

## 用語

- **エディトリアル・プレイリスト** / Editorial Playlist: 配信サービスの編集担当者が選曲・編成するプレイリスト。年代、ジャンル、気分などの切り口で作品への入口をつくるが、掲載は聴取そのものとは異なる。 https://andown.space/glossary/editorial-playlist/
- **クリエイティブ・コントロール** / Creative control: 作品の内容や表現について、制作者が判断できる権限。制作資金の提供や作品の所有権とは別の論点で、どこまで裁量を持てるかは契約によって異なる。 https://andown.space/glossary/creative-control/
- **月間リスナー**（げっかんりすなー） / Monthly listeners: 月単位でアーティストを聴いた人の規模を示す指標。Spotifyでは熱心に繰り返し聴く人も、一曲だけ接した人も含まれ、来場や購入の意思を直接示す数字ではない。 https://andown.space/glossary/monthly-listeners/
- **制作クレジット**（せいさくくれじっと） / Recording credits: 楽曲や録音の制作に関わった人と、その役割を示す情報。歌い手だけでなく、演奏や録音などの担い手を知り、別の作品へ進む手がかりにもなる。 https://andown.space/glossary/recording-credits/

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