# Sunoの新モデル訴訟、争点は「ユーザーデータ」の来歴

- 媒体: Andown（行灯）— そこにある光
- URL: https://andown.space/umg-and-sony-music-file-new-suno-complaint-over-v6-models/
- 公開日: 2026.09.21 / 更新 2026.10.18
- 著者: Andown
- 時間軸: シーンと言説の潮流（1〜3年）
- テーマ: AI生成音楽（https://andown.space/topics/generative-music/）、著作権の再発明（https://andown.space/topics/copyright-remix/）
- フック: 許諾の先に残る、学習の履歴

> 許諾された音楽を学ぶ新モデルでも、過去の学習との関係は切れるのか。UMGとSony MusicがSunoに起こした新たな訴訟は、旧モデルの出力や利用者の選好データに焦点を当てる。2026年9月21日の報道から見えるのは、素材の許諾だけでなく、学習の来歴をめぐる争いの広がりである。

## 新しいモデルに、過去は残る

音楽生成AIの学習素材にライセンスが加わっても、それだけで過去との境界が引けるとは限らない。2026年9月21日、Music Allyは、Universal Music Group(UMG)とSony MusicがSunoに対し、著作権侵害を訴える新たな訴状を提出したと報じた。両社による二度目の提訴である。焦点は、新しいv6モデルにも向けられている。

同媒体によれば、v6はWMGとBMGから許諾された音楽に加え、「ユーザーデータ」を含む新たな学習データで訓練された。原告側が着目したのは後者だ。利用者とのやり取りが、旧モデルの出力や、そこから得られる好みの情報を含むなら、新モデルも過去の学習に依存しているのではないか、という主張である。

兆しは、訴訟の対象がモデルの世代交代を追い始めたことにある。何を直接読み込ませたかだけではなく、以前のモデルが生んだものをどう引き継いだか。学習素材の一覧に加え、その素材が生まれた経路も争点として浮上している。

## 6万件の録音と、数に表れない経路

新たな訴状は、Sunoが過去の学習過程でコピーしたと原告側が考える録音を60,202件挙げている。原告側は、それでも侵害された自社作品の一部にすぎないと述べる。ただし、この数字は訴状に記された原告側の主張であり、裁判所が侵害を認定した件数ではない。

v6についても、報道が伝えるのは原告側の論理だ。訴状は、Sunoが旧モデルとの「ユーザーのやり取り」を学習に用いたと認めたとし、その中身を旧モデルの出力と選好データだと主張する。さらに、旧モデルの合成データに当たる出力を学習したとも示唆している。両者は区別が必要だ。好みを示す情報と、生成された音そのものは同じ素材ではない。

原告側は、これらが無許諾での録音のコピーによって初めて存在した素材だと位置づける。一方、Sunoの最高製品責任者Jack Brodyは、Music Allyの先行インタビューで、この局面を同社の「新たな章」と表現していた。新しい出発という説明と、過去の利用の継続という訴え。その隔たりが今回の提訴に表れている。

## 許諾の有無から、継承の説明へ

この報道から見通せる今後の論点は、許諾された音楽と、それ以外の学習素材をどう説明し分けるかである。WMGとBMGの音楽を使うことへの許諾と、UMGやSony Musicが問題にする過去の利用は、別の関係にある。新しい契約の存在だけでは、旧モデル由来の素材をめぐる訴えへの答えにはならない、というのが原告側の立場だ。

今後1〜3年で同様の争点が広がるとすれば、モデルを更新する際のデータの来歴が焦点になる可能性がある。生成された音を次の学習に使ったのか。利用者の選択を、どのモデルから得たのか。モデル単体の説明に加え、世代間で何を引き継いだかを示す説明が問われると見られる。これは将来の論点であって、今回の訴えの結論ではない。

境界も残る。旧モデルの出力や選好データを使うことが、どの条件で侵害に当たるのかは、この記事では示されていない。報道時点で新訴状へのSunoの反論も紹介されておらず、Music Allyは今後の反論書面や声明を伝えるとしていた。原告側の比喩を、そのまま法的な結論として読むことはできない。

## 日本から見ると、名称よりも中身

日本からこの動きを読む際、まず違いとして押さえられるのは、米国のレーベルとSunoの具体的な紛争を扱う報道だという点である。出典は日本の契約や法制度との比較をしていない。そのため、日本でも同じ法的判断になるという見通しは、この材料からは立てられない。

それでも、「ユーザーデータ」という名称の内側に目を向ける視点は読み取れる。利用者が直接持ち込んだ素材なのか、AIが生成した音なのか、出力への好みなのか。同じ呼び名でも、原告側はその由来を分けて問うている。許諾済みの素材が増える局面で、なお残る学習の履歴。新モデルの説明をめぐる、もう一つの争点である。

## 要するに

- Sunoのv6をめぐり、UMGとSony Musicが新たな著作権侵害訴訟を起こした。
- 原告側は、旧モデルの出力や選好データを介した過去の学習との連続性を主張している。
- 許諾された音楽の導入と並行して、学習データの来歴が争点として浮かんでいる。

## 出典（エビデンス）

1. [二次] Music Ally「UMG and Sony Music file new Suno complaint over v6 models」 (2026-09-21) https://musically.com/2026/09/21/umg-and-sony-music-file-new-suno-complaint-over-v6-models/
   > "The new complaint cites 60,202 sound recordings that the labels believe Suno has copied in its past training process, adding that “in reality they remain only a small portion of Plaintiff’s works that Suno infringed”."
   > 訳: 新たな訴状は、レーベル側がSunoによって過去の学習過程でコピーされたと考える60,202件の録音を挙げ、「実際には、それらもSunoが侵害した原告の作品のごく一部にとどまる」と付け加えている。
   確認日: 2026-10-18

## 用語

- **ライセンス** / Licensing: 一定の条件のもとで利用を認めること。声や姿の複製では、誰が何に同意したのかが重要で、楽曲や録音を使う許可とは区別して考えられる。 https://andown.space/glossary/licensing/
- **学習データ**（がくしゅうデータ） / Training Data: AIがパターンや特徴を学ぶために使うデータ。音楽では楽曲や音声などが対象になり得るが、個別サービスの収集内容や利用条件は、開示資料などによる確認が必要となる。 https://andown.space/glossary/training-data/
- **合成データ**（ごうせいデータ） / Synthetic data: 実際に収集した素材の代わりや補助として、人工的に作る学習用データ。音楽AIでも利用が論点となり、既存音源をどれだけ必要とするかという交渉の前提に関わる。 https://andown.space/glossary/synthetic-data/
- **生成AI**（せいせいエーアイ） / Generative AI: 学習したデータのパターンをもとに、音声や画像、文章などを生成する技術の総称。音楽では作曲、歌声、演奏など、使われる工程によって役割が異なる。 https://andown.space/glossary/generative-ai/
- **著作権侵害**（ちょさくけんしんがい） / Copyright infringement: 著作権で保護される表現を、許諾や法律上の根拠なく利用して権利を侵すこと。音楽では歌詞や旋律などが問題となり、似ているという印象だけで直ちに成立するわけではない。 https://andown.space/glossary/copyright-infringement/

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