美術市場で使われる価格データベースは、オークションなどの取引結果を蓄積し、作家や作品、取引時期などを手がかりに調べるための仕組みである。過去の売買を比較することで、市場でどのような価格が成立してきたかを把握する材料になる。
ただし、同じ作家の作品でも、制作年、技法、寸法、保存状態、来歴などによって条件は異なる。記録された落札価格落札価格らくさつかかくHammer price競りが成立した時点の価格で、買い手の手数料を含まない金額。手数料込みの公表結果や、出品者が手数料などを差し引かれた後に受け取る額とは区別される。用語集で詳しくと、手数料を含む支払総額の区別にも注意が必要だ。データに含まれない取引もあり、市場のすべてが見えるわけではない。
日本から海外の取引を参照する場合も、通貨や価格の集計条件を確認して読む必要がある。今回の発表では価格情報ツールの刷新が構想に含まれるが、収録範囲や検索方法の具体的な変更は示されていない。