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聴き変える行為にも還元の道筋
Deezer、本人同意のリミックスを原曲の収益につなぐ
Deezerがフランスで始めた「Remix Lab」は、アーティストの明示的な同意を得た楽曲を、ファンがアプリ内で加工できる機能だ。加工版の再生は原曲に帰属し、権利に応じて報酬が支払われるという。2026年6月下旬、聴き手の創作参加を、既存の権利と収益の流れへ接続する試みが現れた。

再生ボタンの先に、加工する入口
2026年6月下旬、Deezerは本拠地フランスで「RemixリミックスRemix既存の録音をもとに、音の構成や響きなどを変えて別の版を作ること。本記事では速度や音程の変更を含む広い意味で使われ、制作や公開に必要な許諾は利用条件によって異なる。用語集で詳しく Lab」を始めた。参加アーティストの楽曲を、利用者がアプリ内でリミックスリミックスRemix既存の録音をもとに、音の構成や響きなどを変えて別の版を作ること。本記事では速度や音程の変更を含む広い意味で使われ、制作や公開に必要な許諾は利用条件によって異なる。用語集で詳しくできる機能である。セリーヌ・ディオンセリーヌ・ディオン Céline DionSpotify で探すApple Musicの「J’irai où tu iras」、ティアコラティアコラ TiakolaSpotify で探すApple Musicの「Meuda」、アラン・スーションアラン・スーション Alain SouchonSpotify で探すApple Musicの「J’ai 10 ans」などが対象となった。聴く場所に、曲を変えて楽しむ入口が加わった。
参加の窓口は、Deezer Clubやアーティストページにあるコンテストだ。加工した楽曲はDeezer内限定で再生でき、プレイリストへの追加や共有もできる。自由にあらゆる曲を持ち込む仕組みではない。対象曲と参加の場を定めたうえで、ファンの手を録音物に届かせる設計である。
重要なのは、加工を認めることと、その後の再生を扱うことが一組になっている点だ。同社によれば、すべてのリミックスリミックスRemix既存の録音をもとに、音の構成や響きなどを変えて別の版を作ること。本記事では速度や音程の変更を含む広い意味で使われ、制作や公開に必要な許諾は利用条件によって異なる。用語集で詳しくはアーティストの明示的な同意のもとで作られ、加工版の再生は原曲に帰属する。アーティストには権利に応じた報酬を支払うという。ただし、具体的な配分率や、加工した利用者への報酬の有無は記事では示されていない。
すでにある改変文化を、権利の内側へ
背景にあるのは、新しい創作習慣を発明するというより、すでに行われている加工を受け止める動きだ。Deezerは、TikTokで共有される楽曲の30%が利用者によって改変されていると説明する。一方、それが常にアーティストや権利者の収益になるわけではないとも指摘した。この数字は同社の説明であり、出典記事には集計方法の記載がない。
RemixリミックスRemix既存の録音をもとに、音の構成や響きなどを変えて別の版を作ること。本記事では速度や音程の変更を含む広い意味で使われ、制作や公開に必要な許諾は利用条件によって異なる。用語集で詳しく Labで選べる変更は、ジャンルやスタイル、テンポ、音程、残響、イコライザーの5種類。担当者は、新たな音声を生成する機能ではないと説明している。ドラム、ベース、声、その他の4つの音のまとまりを同時に再生し、それぞれに加工を施す仕組みだ。
ここには、生成と分離の違いがある。Deezerは2019年、機械学習で録音をパート別に分けるステム分離ステム分離Stem separation複数の音が混ざった録音から、歌声やドラムなどの要素を推定して分ける技術。制作補助に使われ、楽曲全体を新たに生成するAIとは目的や必要な学習データが異なる。用語集で詳しくのツール「Spleeter」を公開した。今回も同じ技術を用いていると担当者は認めている。機械学習を使わないのではなく、新しい歌声や演奏を生成せず、既存の録音を分けて操作する。何を変え、何を新たに作るのか。その区別が、機能を理解する手がかりになる。
最初の市場にフランスを選んだことにも規模の裏づけがある。2026年第1四半期末の同国の直接契約者は380万人。提携経由も含めた世界全体の契約者は890万人だった。最大市場で、参加型の聴取体験がどのように使われるかを確かめられる配置である。
広がりを決めるのは、加工機能の外側
この時点でDeezerは、今後数カ月で他国にも展開する可能性を示している。ただし、対象国や日程は確定していない。コンテストの受賞者は9月初めに発表し、専用プレイリストで紹介する予定だ。継続的な利用や収益への効果は、まだ確認できる段階にない。
周辺でも、許諾を伴う加工機能が試されている。Spotifyは5月、Universal Music Groupとの契約に基づくAIカバーやリミックスリミックスRemix既存の録音をもとに、音の構成や響きなどを変えて別の版を作ること。本記事では速度や音程の変更を含む広い意味で使われ、制作や公開に必要な許諾は利用条件によって異なる。用語集で詳しく機能を発表した。Premium向けの有料追加機能を予定するが、Deezerの発表時点では未提供で、価格も開始日も未定だった。YouTubeのDream Trackは、米国の制作者向けに、許諾された曲をAIで作り替える30秒の音源生成を提供していた。
今後数年の広がりを考えると、焦点は加工の手軽さだけではない。参加に同意するアーティストが増えるか。加工版の再生を原曲に結びつけ、報酬を扱う仕組みが別の市場でも運用できるか。各社の技術や提供条件は異なるが、ストリーミングストリーミングMusic streamingネットワーク経由で音源を受信しながら再生する提供方式。音楽市場では有料契約や広告などに支えられるが、市場収入と個々のアーティストの受取額は同じ指標ではない。用語集で詳しくが完成品を聴く場所から、許された範囲で触れる場所へ広がる可能性がある。
日本から見ると、自由度より接続が見える
日本からこの発表を読む際、フランスでの開始を、そのまま国内で使える機能と捉えることはできない。出典は日本向けの提供や、日本の権利処理との違いを明らかにしていない。国をまたぐ展開の可能性と、実際の利用条件は分けて見る必要がある。
それでも読み取れるのは、ファンの加工を一律に外側へ置かず、同意、再生、報酬をつなげようとする設計だ。自由に作り替えられる曲を無制限に増やすのではない。まず参加者と対象曲を絞り、創作への入口を設ける。聴き手の関与を深めることと、元の作品の権利を扱うことを、同じサービスの中で試す動きがある。
この記事は、2026年10月に、当時(2026年6月24日(水))の出典をもとに書いた振り返りです。数字や状況はその後変わっている可能性があります。
EVIDENCE出典
- 二次Music Business Worldwide2026-06-25
“Deezer says every remix is created with the explicit agreement of the artist, and that streams of remixed versions are attributed to the original work.”
Deezerによれば、すべてのリミックスはアーティストの明示的な同意のもとで作られ、リミックス版の再生は原曲に帰属する。
確認日 2026-10-18
Artistsこの記事に登場するアーティスト
- セリーヌ・ディオンSpotify で探すApple Music
- ティアコラSpotify で探すApple Music
- アラン・スーションSpotify で探すApple Music


