英語のduty of careは、他者に危害が及ぶことを避けるため、状況に応じた合理的な注意を払う法的義務を指す。この記事では、来場者を銃による危害から守るために、会場側が合理的な措置を取る義務を負っていたという原告側の主張を説明する表現として使っている。
義務があるかどうかと、その義務に反したかどうかは同じ問題ではない。さらに、対策の不備と損害との関係なども争われ得る。事故や事件が発生した事実だけから、運営者が法的責任を負うとは決まらない。
日本法でも安全配慮義務という言葉は使われるが、成立の要件や法的な文脈をそのまま米国の訴訟へ重ねることはできない。今回の報道では、原告側の主張と裁判所が実際に判断した内容を分けて読むための用語である。