興行インフラは、コンサートなどの催事を実施するための物理的・運営上の基盤を指す言葉である。会場そのものに加え、電源、舞台設備、機材の搬入経路、観客を受け入れる設備などが関わる。本記事では主に施設整備の側面を扱っている。
大規模な公演を開催するには、観客を収容する場所だけでなく、制作や安全管理に対応できる条件が必要になる。そのため、新施設の計画は将来の開催可能性を考える材料になるが、実際の公演獲得や収益を保証するものではない。
日本から海外市場を見る際にも、投資額や席数と、公演の実績は分けて読む必要がある。今回の計画で確認できるのは受け入れ設備への投資であり、運営契約や年間公演数の見通しまでではない。
NARROWERこの用語の下にある用語
- HVACHeating, ventilation and air conditioning暖房・換気・空調をまとめて指す設備用語。ミュージアムでは人が過ごす室内環境に加え、作品や資料を保管・展示するための温湿度管理にも関わる。
- LEED認証リードにんしょうLeadership in Energy and Environmental Design certification建物やその運営の環境性能を第三者が評価する認証制度。電力だけでなく、水、資材、室内環境なども扱い、再生可能電力100%の利用とは別の指標になる。
- グラスルーツ会場Grassroots music venue地域に根ざし、新人や発展途上の音楽家が出演する機会を担う小規模なライブ拠点。規模だけでなく、地域の音楽活動や才能育成を支える役割に着目した呼び方である。
- サウンドシステムSound systemクラブなどで音を届けるための機器とその構成。スピーカーだけでなく、増幅や音の調整を担う機器、配置も含み、会場での聴こえ方を左右する。
- スプリンクラーSprinkler system火災時に散水する消火設備。美術館では防火を担う一方、破損による漏水が、作品や設備、来館者の通行に影響する場合があり、火災時以外の管理も関わる。
- バックラインBacklineライブの舞台上で演奏者が使うアンプやドラムセットなどの機材。出演者全員が持ち込むのではなく、会場や主催者が用意して共用する場合もあり、調達と維持に費用がかかる。
- 交通規制こうつうきせいTraffic Restrictions安全確保などのために、道路や特定の場所への車両の進入・通行を制限すること。公演時には入退場や避難にも関係し、対象範囲と解除条件の確認が重要になる。
- 再入場さいにゅうじょうRe-entry一度退場した観客が、同じ公演や催事の会場へ再び入ること。許可の有無だけでなく、受付時間、本人確認、交通や案内も実際の利用を左右する。
- 多目的会場たもくてきかいじょうMultipurpose venueスポーツ、コンサート、会議など、異なる用途に対応する会場。用途を切り替えられる設計と、実際に各種催事を継続して開催できる運営体制は分けて捉える必要がある。1
- 独立系会場どくりつけいかいじょうIndependent venue大手興行企業などから独立した運営主体を持つライブ会場を指す呼称。小規模会場と重なる場合もあるが、独立性と収容人数の大小は別の尺度である。
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