歴史的な住宅や、文化人などが暮らした家を保存し、公開する施設を指す。建物そのものに加え、家具や日用品、庭、部屋の配置も、過去の暮らしや社会を伝える材料となる。美術作品を主に展示する館とは異なり、生活空間そのものが鑑賞の対象になる。
公開に際しては、特定の時代の姿を再現するのか、後年の変化も残すのかという選択が生じる。失われた家具の扱いや、見学者が室内でできることも、施設ごとの方針に左右される。ヴィラ・ベーアの所有者は、この呼称を避け、客を迎える住宅としての性格を重視している。
日本の旧邸宅や旧居を考える際にも使える概念だが、名称だけで運営方法が決まるわけではない。建物の保存と、そこで過ごせる体験の内容を分けて見る必要がある。