熱容量は、物体の温度を変えるためにどれだけの熱が必要かを表す量である。建築でいうサーマルマスは、石やコンクリートなどが熱を蓄え、時間をかけて放出する働きを指す。断熱が熱の移動を抑えることとは、区別して考える必要がある。
厚い壁は、外の気温が変わっても室内の温度がすぐには変わらない状態をつくり得る。ただし、その効果は昼夜の温度差、日射、換気、壁の厚さや配置などに左右される。素材が重いだけで快適さが保証されるわけではない。
カン・テラについて、ラッティは石壁と乾燥した気候による快適さを記している。一方、測定値は掲載していない。日本の建物に応用して考える場合も、地域の湿度や季節差を含む条件の確認が欠かせない。