スクリーンプリントは、網状の版にインクを通す部分と通さない部分をつくり、開いた部分から紙などの支持体へインクを押し出して刷る技法である。シルクスクリーンとも呼ばれるが、現在の版材が必ず絹であることを意味する名称ではない。
複数の色を使う際には、通常は色ごとに版を用意して重ね刷りする。色分解、インクの調整、版の位置合わせなどが仕上がりに関わるため、同じ図像でも制作工程の設計によって表現は変わる。大型の作品にも用いられる。
日本では美術作品だけでなく、衣類やポスターなどの印刷でも接点のある技法だ。ただし用途が広いことと、美術作品としての制作が単純であることは別である。今回の買収では、作家との協働を通じて培われた工房の技術を理解するための重要な手がかりとなる。