用語集/文化と表現

物質文化

ぶっしつぶんかMaterial culture

道具や器、衣服、建造物など、人びとの暮らしや社会を形ある物から捉える概念。博物館では、物そのものに加え、その使われ方や移動の歴史も理解の対象となる。

物質文化は、人びとが作り、使い、受け継いできた物を通じて、生活や社会、価値観を捉える概念である。美術作品に限らず、日用品や儀礼の道具、建造物なども対象になり得る。物は、形や素材だけでなく、使われた場所や人との関係を持っている。

博物館に収められた資料では、その制作と使用の歴史に加え、どのような経緯で移動し、収蔵されたかも重要になる。法的な所有、搬出時の同意、展示で用いる呼称は、関連するが別々に検討される論点である。

日本から海外の収蔵品を考える場合にも、現在置かれている場所だけで、その資料と地域社会との関係を説明し切ることはできない。ただし、個別資料の取得経緯は記録に即して確認する必要があり、今回の書簡にある告発を、すべての収蔵品について確定した事実として扱うことはできない。

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