1–3 YEARS · シーンと言説の潮流ビエンナーレ以後

展示を評価する主体の組み替え

ヴェネツィアの金獅子賞中止、審査員から来場者投票へ

第61回ヴェネツィア・ビエンナーレで、金獅子賞に代わる来場者投票の賞が発表された。審査員の一斉辞任と、ロシア・イスラエルの受賞資格をめぐる対立が背景にある。2026年5月初旬に見えていたのは、作品の評価を誰が担い、参加の条件を誰が決めるのかという、国際展の制度そのものへの問いだ。

クリーム色の背景に、空の受賞台と、複数の小さな票が集まる青い投票箱を並べた抽象的なイラスト。

賞が消え、評価する人が変わる

作品を見る人が、賞を決める人になる。2026年5月初旬、第61回ヴェネツィア・ビエンナーレビエンナーレBiennale原義は「2年ごと」。現代アートでは隔年開催の国際展を指すことが多く、作品の発表に加え、選考や運営の制度も表現の条件に関わる。用語集で詳しくは、金獅子賞を今年は実施せず、来場者の投票による「Visitor Lions」を設けると発表した。対象は最優秀の国別館国別館くにべつかんNational Pavilion国や地域の参加単位として設けられる展示の枠組み。建物だけでなく、代表作家の選考、企画、運営を含み、担当主体や権限は参加者ごとに異なる。用語集で詳しくと、本展に参加する最優秀のアーティスト。国際展の評価を担う主体が、専門家の審査員から観客へと移される。

ただし、観客参加を広げるために準備された制度改革として伝えられたわけではない。直接の背景は、4月30日に起きた審査員の一斉辞任である。財団はその直後、新しい賞の設置を発表した。ボイコット運動も広がるなか、審査の継続が難しくなった局面で、別の評価経路が用意された形だ。

ここで見えているのは、単なる投票方式の変更ではない。誰の作品を評価の対象に含めるのか。その線引きを誰が行うのか。審査員が退いたあとも展覧会と賞を存続させる仕組みのなかに、芸術的な判断と参加資格をめぐる判断の境界が表れている。

同じ参加者でも、受賞資格は変わる

対立の経緯は4月22日にさかのぼる。審査員は、国際刑事裁判所で指導者が人道に対する罪に問われている国を、賞の選考から除外する意向を表明した。Hyperallergicは、これによってロシアとイスラエルの国別館国別館くにべつかんNational Pavilion国や地域の参加単位として設けられる展示の枠組み。建物だけでなく、代表作家の選考、企画、運営を含み、担当主体や権限は参加者ごとに異なる。用語集で詳しくが、事実上、金獅子賞の対象外になったと報じている。国家を単位とする参加の枠組みが、作品の受賞資格にも接続したのである。

ところが、新設されるVisitor Lionsでは両国も対象に戻る。財団は、公式の国別館国別館くにべつかんNational Pavilion国や地域の参加単位として設けられる展示の枠組み。建物だけでなく、代表作家の選考、企画、運営を含み、担当主体や権限は参加者ごとに異なる。用語集で詳しくすべてが「すべての参加者の包摂と平等な扱いの原則」に従って競うことができると説明した。さらに、開放性と対話、あらゆる閉鎖と検閲検閲けんえつCensorship表現の内容を理由に、その公表や流通を制限する行為を指す言葉。法律上の厳密な意味と、文化施設や教育機関の判断を批判する際の用法は区別される。用語集で詳しくの拒否が、ビエンナーレビエンナーレBiennale原義は「2年ごと」。現代アートでは隔年開催の国際展を指すことが多く、作品の発表に加え、選考や運営の制度も表現の条件に関わる。用語集で詳しくの創設の精神に沿うと述べている。これは財団側が示した根拠であり、対立が解消したことを意味しない。

日程も変わる。授賞式は5月9日から、会期最終日の11月22日へ延期される予定だ。会期全体を投票期間に充てるためである。国別館国別館くにべつかんNational Pavilion国や地域の参加単位として設けられる展示の枠組み。建物だけでなく、代表作家の選考、企画、運営を含み、担当主体や権限は参加者ごとに異なる。用語集で詳しくと本展の両方の会場を訪れたチケット保有者に、投票を促すという。少なくとも発表された制度は、誰でも参加できるオンライン人気投票ではなく、実際の鑑賞を条件とするものだ。

同誌によれば、授賞式の延期には、感染症流行を理由とした2021年の建築ビエンナーレビエンナーレBiennale原義は「2年ごと」。現代アートでは隔年開催の国際展を指すことが多く、作品の発表に加え、選考や運営の制度も表現の条件に関わる。用語集で詳しくという前例がある。一方、来場者が賞を決める方式は初めてとみられる。延期という運営上の変更と、評価主体の交代という制度上の変更が、今回は重なっている。

観客の選択が担えること、その限界

この時点から先の1〜3年を考えるうえで、注目されるのは、来場者投票が専門家審査の代替としてどこまで機能するかだ。会期を通じて鑑賞した人の選択を集める仕組みは、開幕時の審査とは異なる時間軸を国際展に持ち込む。作品への反応が、展示の進行とともに積み重なる可能性がある。

ただし、出典記事が示しているのは制度の発表までである。票の集計方法や、会場ごとの来場者数の違いをどう扱うかは、この記事からは分からない。投票結果が専門家の判断とどう異なるかも、まだ検証できない。観客へ判断を開くことと、評価の条件を等しくすることは、分けて見ておく必要がある。

さらに、投票する人が変わっても、候補となる国別館国別館くにべつかんNational Pavilion国や地域の参加単位として設けられる展示の枠組み。建物だけでなく、代表作家の選考、企画、運営を含み、担当主体や権限は参加者ごとに異なる。用語集で詳しくを決めるのは財団である。今回、観客に渡されたのは受賞者を選ぶ権限であり、参加資格を定める権限まで移ったわけではない。今後ほかの国際展にも参照されるとすれば、人気投票という形式だけでなく、この権限の分け方が論点になる可能性がある。

日本から見る、国際展の二つの判断

日本からこの出来事を読む際も、観客の声が専門家に置き換わったという図式だけでは捉えきれない。今回の舞台には、国別館国別館くにべつかんNational Pavilion国や地域の参加単位として設けられる展示の枠組み。建物だけでなく、代表作家の選考、企画、運営を含み、担当主体や権限は参加者ごとに異なる。用語集で詳しくという国家単位の参加制度がある。個々の作品への評価と、国家の参加を認める判断が、同じ賞のなかで交差している点が重要だ。

出典記事には日本の国際展との比較材料はなく、国内でも同じ転換が進むとは言えない。ただ、展覧会への参加、受賞資格、受賞者の選定は、それぞれ別の判断であることが見えてくる。5月初旬にあった兆しは、観客投票の普及そのものよりも、国際展を支える複数の権限が、対立のなかで組み替えられ始めたことだった。

この記事は、2026年10月に、当時(2026年5月1日(金))の出典をもとに書いた振り返りです。数字や状況はその後変わっている可能性があります。

EVIDENCE出典

  1. 二次Hyperallergic2026-05-02

    Venice Biennale Scraps “Golden Lion” Awards as Turmoil Continueshyperallergic.com ↗

    “The Foundation also decided to move the awards ceremony from May 9 to Sunday, November 22, the last day of the Biennale, to keep the voting period open for the entire run.”

    財団はまた、会期全体を投票期間とするため、授賞式を5月9日からビエンナーレ最終日の日曜日、11月22日へ移すことを決めた。

    確認日 2026-10-18