美術批評は、作品や展覧会について、具体的な観察をもとに解釈や判断を提示する営みである。素材、色、構図、空間などを見ることと、制作や展示を取り巻く歴史・社会を考えることが交差する。単なる紹介や採点とは異なり、判断の根拠そのものを読者に開く役割を持つ。
何を対象にするかも固定されていない。記念碑や生活空間、企業が使う視覚表現を扱う場合には、なぜそれを美術の視点から読むのかという説明も批評の一部となる。
日本語で海外の批評を読む際は、対象となる歴史や制度の違いに注意が要る。この記事の「公共を保つ」という位置づけも、批評一般の合意された定義ではなく、編集者たちが掲げた方針として捉える必要がある。